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讃岐
讃岐
今季のみどころ
Jリーグ初年度の2014シーズンは守備が崩壊し、残留争いの末に入替戦を制して辛うじてJ2残留を果たした。2シーズン目の昨季はベテランGK清水健太が加入、堅い守りで失点を初年度の71からリーグ最少の33へと大幅に減少させ、目標だった勝点50・自動残留20位を上回る勝点51・リーグ16位の結果を残した。守備に重点を置くあまり、得点はリーグワーストの30得点に甘んじたが、攻撃力を上げれば上位争いに加われるのではとの希望も抱かせたシーズンだった。
そこで今シーズンの讃岐は、新戦力としてパルメイラス(ブラジル)から長身191cmの若手FWミゲルを期限付き移籍で、水戸から昨季9得点の実績を持つFW馬場賢治を獲得した。この結果、ポストプレーの我那覇和樹、決定力の木島良輔、地元出身の期待の若手である福家勇輝を含め分厚い攻撃陣を編成することができた。
守備では昨季主力だった右サイドの高橋祐治と左サイドの沼田圭悟が移籍したが、北野誠監督が熊本の監督時代に一緒に戦った経験のある西弘則が大分から完全移籍、左サイドにはJFLで2年連続ベストイレブンに選ばれた砂森和也がHondaFCからプロ転向など、抜けた選手以上の実績をもつ選手を獲得し心配はない。新キャプテンの清水健太を中心とした堅い守りから中盤の展開力へ、そしてそれらにプラスされる前線の決定力。就任7年目の北野監督の元、地域とチームが一丸となってJ2リーグに挑む讃岐のカウンター攻撃に注目だ。
Reported by 大森一(オフィスひやあつ)
開幕時の予想布陣
堅い守りでリーグ最少失点を記録した昨シーズンの基本フォーメーション4-4-2を継続。開幕スタメンは不動の守護神GK清水健太(2016シーズンのキャプテン)。センターバックは藤井航大とエブソン。その左には昨季38試合に出場しチームトップタイの4アシストを記録した小澤雄希、右に大分から完全移籍の西弘則。西は熊本時代に北野誠監督の元で戦ったこともあり、戦術理解度は高いだろう。
ボランチには昨季チーム得点王(6点)の永田亮太と岡村和哉、サイドハーフは左に高木和正、右に仲間隼斗。前線は新加入の2人、長身191cmのミゲルと昨季水戸で9得点の馬場賢治が予想される。
守備のブロックを築いて、奪ったボールを中盤経由で素早く前線へ。ミゲルのポストプレーから馬場や仲間が絡んでドリブルやワンツーでゴールに迫るシーンや、左サイドを駆け上がった小澤からのアーリークロス、右サイドを駆け上がった西のクロスやドリブル突破など、攻撃のバリエーションは豊富だ。
キャンプでは、「まずは守り」「堅守からの速攻」「カウンターの精度向上」に取り組んでいて、開幕戦ではその成果が試される。この11名の選手以外では左サイドの新加入DF砂森和也、ロングスローというストロングを持つ右サイドのDF武田有祐などが先発の有力候補だ。開幕戦は横浜FCとのアウェイゲーム、讃岐が目指すサッカーを具現化する最高のシチュエーションとなる。
Reported by 大森一(オフィスひやあつ)