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岡山
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今季のみどころ
岡山の指揮官として2年目を迎える長澤徹監督は、新体制発表の場で「プラス10」という具体的な目標を口にした。J1昇格プレーオフ制度が始まって以降のチームの成績を顧みて、プレーオフ圏内に入るためにプラスすべき数字として挙げたものだ。得点、得失点、勝点で「プラス10」を実現すること、またシーズンを通してこの数字を意識することにより、パフォーマンスの波を最小限に抑え、これまでかなわなかった昇格プレーオフ出場を目指す。
最終順位が11位に終わった昨年は、失点の少なさではリーグ3位の好成績ながら、得点では下から7番目と得点力不足は常に課題であった。ただし「昨年の40得点のうち、オープンプレーの中で30得点を挙げており、その点はプレーオフ圏内のチームとそれほど変わらない」と長澤監督は指摘する。今季加入した選手は、J1で249試合出場、68得点の赤嶺真吾、1月に行なわれた「AFC U-23選手権 カタール 2016」に出場し、優勝と五輪出場権獲得に貢献した矢島慎也と豊川雄太、海外のクラブを渡り歩き昨年、甲府に加入した秋吉泰佑が期限付き移籍。新卒で明治大から藤本佳希、慶応大から久保飛翔、昨季途中、岡山に加わった岡本英也が完全移籍で加わった。
得点力アップは望んで当然という顔ぶれが揃い、速攻・遅攻を織り交ぜて、様々に変容する形から得点を狙うことになる。「グループで点をとることにおいては、互いが特徴を出す瞬間を感じ取り、動けるかがもっとも大事」と、長澤監督は話す。堅守のチームに華開く、百花繚乱の攻撃の形が今季岡山の最大の見どころだ。
Reported by 尾原千明
開幕時の予想布陣
2011年以来の3バックは変わらないが、1月〜2月上旬の練習試合で採用していたのが、3-5-2のフォーメーション。これは試合中のシフトとして昨年採用していたこともあり、選手にとってはまったく初めての経験ではない。長澤徹監督は3-4-3との併用を考慮しながらも、前線にストライカーが2人いる有効性を感じており、開幕戦に採用する可能性は高い。
我こそはストライカー、と名乗りを上げるのは、今季加入した赤嶺真吾。その抜群の得点能力は練習試合でも遺憾なく発揮され、2トップを組んだ久保裕一、ケガで出遅れた押谷祐樹と岡本英也も開幕に間に合えば、タイプの異なる最前線の2人は相手にとって非常な脅威となるだろう。
また、このフォーメーションのポイントとなるのが中盤だ。ダブルボランチとアンカーで相手のチャンスを奪い、攻撃を組み立てることになる。「ゴール前に人数を掛けられる(渡邊一仁)」というメリットをいかにゴールに帰結させるか、そのやり方に今季の岡山らしさが生まれそうだ。これまでダブルボランチの一角を担っていた島田譲、矢島慎也、シャドーもアンカーもこなす伊藤大介らの攻撃センスもさらに生かすことができる。ワイドは昨年、主にトップで出場していた片山瑛一が左に入るが、一昨年もこのポジションで経験を積んでいるため、違和感はない。右は昨年、控えに回ることの多かった田中奏一が、突破力の強さという持ち味を出して勝負をかける。
最終ラインは今季も岩政大樹のリードが光っている。ポジション全体にケガ人が多く、厳しい状態ではあるが、昨年のパフォーマンスをスタンダードにしていっそう高めていく堅い守備をベースに、得点を奪って勝ちきるチームを目指す。
Reported by 尾原千明
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