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FUJI XEROX SUPER CUP 2016

清水
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課題を克服しながら長丁場をタフに戦い続け、1年でのJ1復帰を

今季のみどころ

初めてのJ2を舞台に再起を図る清水。もちろん最大の目標は「1年でJ1に戻ること」(小林伸二監督)に尽きる。そのための戦力は、昨年在籍していた選手の流出を最小限に留め、手薄なポジションにピンポイントの補強を行なって、ほぼ昨年のレベルを維持。広島に期限付き移籍したウタカに代わる選手は獲得していないが、FW陣には鄭大世、大前元紀、ミッチェル デューク、北川航也とJ2内ではハイレベルな駒が揃っている。

そして新たな指揮官には“昇格請負人”とも言われる小林監督が就任。J2の戦い方を熟知し、選手の能力を引き出すことに長けた指導者は、清水のようにJ2経験のない若いチームには適任のように見える。それはチームの雰囲気作りや、選手1人1人に対する細かい指導を見ていても実感できる。

また、小林監督というと「守備的なサッカーになるのでは…」というイメージを持つサポーターもいたが、その心配は無用。小林監督の信条は「選手の特徴を生かす」ことで、「今までやってきたよりも、質が高いことを求めてやれるという楽しみもある」と監督自身も語る。そのため今までの良い面は継承しながら、失点を半減させることと、守りを固めた相手から点を取ることの2点に力を注いでいる。

守備に関しては、昨年は34試合で65失点しており(1試合平均1.91失点)、それを1試合あたり1点以下に減らすことが目標。そのためにまずは、カウンターによる失点を減らすためのリスク管理を徹底させている。

攻撃では、従来の特徴であるサイド攻撃は維持しながら「(サイドから)押し込んでおいて幅を作る必要がある。幅を作って(相手を広げておいて)縦パスを入れるということができれば、もっとうちの選手の特徴が出せる」(小林監督)という部分に注力している。昨年のように焦って仕掛けて悪い形でボールを失い、カウンターを食らうのではなく、詰まったら冷静にパスを回しながら突破する隙間を作り、鋭く縦に仕掛けていく。それができれば失点の減少にもつながるはずだ。

勝点としては、自動昇格するには80以上(2勝1敗のペースで勝点84に)が必要と指揮官は考えている。42試合という長丁場の中では、思うように勝てない時期もあるだろうが、そこで自分たちを見失うことなく、チームが一体となって立て直せるか。そこも昇格のための大きなポイントになるだろう。その意味では、選手それぞれが心身ともにタフに成長していくことも欠かせない。

Reported by 前島芳雄

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