出場クラブ紹介
レアル・マドリードレアル・マドリード
20世紀最高のクラブ──。FIFAがそう認めた現代サッカー界を代表するクラブが、5度目の世界一を目指して来日した。
過去にインターコンチネンタルカップ(トヨタカップ)を3度、クラブワールドカップを1度制したレアル・マドリードは、そのほかにもチャンピオンズリーグを11度、リーガ・エスパニョーラを32度優勝。どちらも最多記録だ。また、大手国際監査法人が発表するサッカークラブの収益ランキング(2014-15シーズン版)でも首位に立っており、名実ともに世界のトップに君臨している。
2014年5月に悲願の“デシマ”(10度目の欧州制覇)を達成したチームは、2シーズン後の昨シーズン、クラブのレジェンドでもあるジネディーヌ ジダン監督に率いられて“ウンデシマ”(11度目の欧州制覇)を成し遂げた。このフランス人指揮官は今年1月に就任すると、それまで不安定な戦いを続けていた選手たちに自信を取り戻させるとともに団結力を喚起。ローマ、ボルフスブルク、マンチェスター・シティ、そしてファイナルでは同じ街の宿敵アトレティコ・マドリーを下し、今大会への出場権を手にした。
チームの顔ぶれはその頃とほとんど変わらず、レギュラーは全員が世界的な名手だ。負傷中のギャレス ベイルが帯同しておらず、BBC(ベイル、カリム ベンゼマ、クリスティアーノ ロナウドの頭文字から)と呼ばれる前線こそ実現しないものの、ベンゼマとロナウドに加えて、アルバロ モラタやハメス ロドリゲス、イスコなど、強力なオプションが豊富に揃う。中盤にはトニ クロース、ルカ モドリッチという真のワールドクラスのプレーメーカーが試合をつくり、ケガから戻ってきたカゼミーロが危機を未然に防ぐ。セルヒオ ラモスを筆頭に、最終ラインもトップレベルの選手で構成されている。
個人能力を前面に押し出したプレースタイルは時に批判されることもあるが、現チームは4月6日のボルフスブルク戦での黒星を最後に無敗キープ。10日のリーグ戦の勝利によりクラブ最長記録(35試合連続)を樹立したように、その強さは否定できないものだ。
「伝統の白いシャツに、世界一の称号であるこの大会の優勝バッジをつけたい」
現役時代の2002年にマドリーの一員として世界を制したレジェンドは、そう言って頂点を見据えた。