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【J2:第35節 岡山 vs 千葉】プレビュー:プレーオフ進出に向けて「崖っぷち」の岡山と、崖っぷちではないが余裕はまったくない千葉。サポーターの思いを賭けた一戦。(13.09.29)

前節・北九州戦に敗れた翌週、岡山の選手の言葉は様々だった。「次で負けたら終わりだと思っている」と自らに言い聞かせるように言ったのはMF田所諒。DF後藤圭太は、「またこういう試合をしてしまった。でもまだサポーターに諦めて欲しくない。次はそう言える試合にしたい」。そして影山雅永監督の言葉は、「崖っぷちに落とされたが、まだまだ這い上がって行ける」。

勝点1さえも奪えなかった北九州戦を、ボランチの島田譲はこう振り返る。「前半は自分たちのサッカーが出来ていた。高い位置でボールを奪ったり、切り替えを早くして、ボールを奪い返して、高い位置からまた攻めたり。でも後半になると、風上の相手が長いボールを蹴ってきて、大きい選手も入ったため、高い位置で起点を作られるようになった」。後半の2失点で岡山は敗れたわけだが、「素早く戻ったり、前線の選手が蹴らせないようにするなど、相手がやり方を変えたところで、自分たちの対応を変えて行ければよかったが、切り替えや守備の意識が全体的に弱まってしまっていた」。

対する千葉は、シーズン終盤に来て足踏み状態が続いている。8月は1勝のみ、9月は現在のところ第32節・福岡戦の1勝のみ。4連勝や6連勝をやってきたシーズン序盤から中盤の勢いが影を潜めている。福岡戦こそ、FWケンペスのハットと右SB米倉恒貴のミドルシュートで4得点を挙げたが、過去6試合の10ゴールのうち、4ゴールがセットプレーから、2ゴールがオウンゴールで、流れの中からゴールがなかなか生まれていない。

前節・東京V戦では、8月に完全移籍したFW森本貴幸が、復帰後リーグ戦で初めて先発出場した。古巣、東京V相手に奮起が期待された森本は、ケンペスと2トップを組んだが、得点を挙げることが出来ず、試合後は「自分たちでボールを引き出す動きが必要だった」と話した。またボランチの佐藤勇人は、「2トップがやりやすいサッカーが作れず、ロングボールが多くなってしまった。ゴールへ向かう勢いが今のチームには必要」と話した。今節はフォーメーションを【4−2−3−1】に戻し、高橋峻希、米倉の両SBを起点とする形で強みを出してくる可能性がある。

岡山の両ワイド、田所、田中奏一がいかに、スピードとテクニックのある千葉のタレントを抑えるか、というサイドの攻防やセットプレーなど、抑えるべきポイントがそのまま見どころとなる対戦。4月14日に行われた前回の対戦では、互いにクオリティの高い守備を際立たせ、ゲームは0−0で終わった。岡山は今節、DF竹田忠嗣が出場停止。ラインコントロールをし、冷静な読みでリスクを回避する竹田の不在は痛手だが、「喋りながらやり続けることが重要。久しぶりに無失点におさえたい」と後藤は言う。

「千葉に勝てれば上手く波に乗れると思う」と話すのは、FW清水慎太郎。清水にとって千葉・鈴木淳監督は、大宮での1年目に教わった監督。「ボールを受けに行く動きや、DFとの駆け引きなど、うるさく言ってもらい、すごく影響を受けた。成長したところを見て欲しい」と話す。また岡山は、7月初旬に右足関節内果疲労骨折と診断され、戦列を離れていたFW荒田智之の出場も期待される。差し迫った緊張感のあふれる試合となることは必至。果たしてサポーターの思いに応えられるのはどちらとなるか。

以上

2013.09.28 Reported by 尾原千明
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