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【J2日記】熊本:見つかった去年の忘れ物と、そしてまた得たもの。(13.05.27)

この試合を迎えるまで、岡山はわずか1敗。さらに昨年の夏からのホームゲームで15試合連続負けなし。この記録、実は昨シーズン27節の熊本との試合から始まっていました。

「何としても去年の借りを返さねば」

そう考えた私は、自分で車を運転して行き、完敗を喫したこともあって帰りにひどく疲れてしまった去年の反省を踏まえ、今回は福岡・天神発の夜行バス「ペガサス号」で岡山へ向かうことにしました。
16時に始まったゲームは、序盤から熊本が積極的な守備でペースを握り、仲間隼斗選手が思いきった仕掛けから21分に先制。後半立ち上がりの48分にも仲間選手が追加点を挙げ、さらに65分に齊藤和樹選手がダメ押し。……したのですが、しかし岡山もそう簡単に勝たせてはくれない。89分、90+1分と押谷祐樹選手が立て続けに得点。吉田靖監督も「もう5分くらいあったら間違いなく逆転されていたと思う」と振り返った通り、まさに薄氷を踏むような、ぎりぎりの勝利となりました。

さて、昨年つかみ損ねた勝点3という忘れ物は無事に持ち帰ることができたわけですが、それにしても岡山へ来るといろいろと学ばされることが多い。
尾原千明さんのマッチレポート冒頭にある通り、2点を返してなお勢いづく岡山の猛攻にさらされた熊本は、GK南雄太選手が危険な状態で落下し、アディショナルタイムに数分間試合は中断します。試合後、サポーターと恒例の「カモン!ロッソ」のダンスを終えた熊本の選手たちが岡山サポーターのもとへ挨拶に行った経緯についても尾原さんが触れておられますが、先日の大宮対広島戦でのアクシデントもあったとは言え、こうした突発的な事態に(しかもまだリードされている状態で)フレキシブルな対応ができる、岡山サポーターの度量の大きさを感じました。
もちろん、3点のビハインドを負ったチームを諦めずに後押しするという姿勢も然り。3節の松本戦と同じく、10分ほど残して私はスタンドの記者席からピッチレベルへ下りたのですが、アルウィンで感じたのと同じく、岡山サポーターのエネルギーがたしかに、選手たちを鼓舞していたように思います。

また、運営の工夫や街のホスピタリティにおいても参考になることがいくつか。今回、岡山駅西口からバスでスタジアムへ向かいましたが、バス乗り場付近には写真のような案内板が掲示され、スタジアムへ近づくにつれノボリが目に入るように。スタジアムではスタッフがお客さんに声をかけながらビラを配っていましたが、試合後1時間も飲食が楽しめる「アフターゲーム食堂」なる企画が実施されているようで、これも良い試みだなと思わされたもの。
チーム同様、街の盛り上がりも含めても改めて「負けられない」との思いを強くした、2度目の岡山遠征でした。

以上

2013.05.27 Reported by 井芹貴志
(C)井芹貴志

サポーターと「カモン!Rosso」で勝利の喜びを分かち合った選手たちは、そのまま岡山サポーターの元へ移動して挨拶

(C)井芹貴志

岡山駅西口で見かけた案内板。細かいところまで配慮されていることがうかがえます

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