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【J2:第38節 栃木 vs 鳥栖】プレビュー:今季ラストマッチ、ロボ不在の穴は俺が埋める。ゴールに意欲的な水沼と廣瀬が、栃木のキーマン。鳥栖は豊田のゴールが勝敗を分けるポイント。(10.12.03)

12月4日(土)J2 第38節 栃木 vs 鳥栖(12:30KICK OFF/栃木グチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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水戸ホーリーホックとの北関東ダービーに敗れ、FC岐阜とのアウェイ最終戦にも大敗した栃木SCは2連敗中。11戦無敗、6試合連続無失点、4連勝と快進撃を続けた前半戦から一転、後半戦は連勝を飾ることも難しく、成績は安定しない。団子状態の中位集団から抜け出せず、通算成績で負け越し(13勝8分14敗)、ついには一桁順位から転落した。自力で一桁順位に戻ることは困難。だが、今季ラストマッチで勝利を挙げ、勝敗をイーブンに戻し、他力ながらひとつでも上の順位でフィニッシュしたい。

松田体制2年目の最終戦の相手はサガン鳥栖。鳥栖戦に向けた今週の練習では、これまで見かけたことのない光景を目にした。紅白戦の前に主力組が円陣を組んだ。音頭を取ったのは、“吼えるキャプテン”落合正幸。
「90分、しっかり集中しよう。味方を助けるために声を出し、顔を出し、選択肢を増やそうと。勝つためにオチさんが先頭に立って言ってくれたことで、いいコミュニケーションが取れた」(廣瀬浩二)
落合の意図は「戦う集団」を作ることにあった。ここ数試合のチーム状態を、「結果が出ていないのでアグレッシブに行けない」と感じていた落合。鳥栖に在籍経験があるだけに、鳥栖のチームカラーが「アグレッシブ」であることを熟知している。だから、「皆でDFすることも大切だが、局面の戦いでの個々の強さが必要になる」と言う。組織的な守備が栃木の売りだが、組織を支えるのは個人。常々、松田浩監督はシステムの重要性と共に、そこに魂が込められているかが実は重要だと説く。4‐4‐2とシステムは鳥栖と同じ。ならば、球際や切り替えの速さで負けないアグレッシブさが、気持ちの強さが勝敗を分ける鍵になるだろう。
 
落合が一丸となることを強調した意味は、もうひとつある。リカルド・ロボ不在の穴を皆で埋めるためだ。「良くも悪くも今年はロボのチームだったのかな」とは松田監督。思うに任せないここ数試合を振り返り、改めてロボの存在感の大きさを痛感したという。だが、突然ぽっかりと空いた巨大な穴を前に、立ちすくんでばかりはいられない。ゴールへの意欲を燃やすのは、岐阜戦でリーグ戦初ゴールを決めた水沼宏太。
「ロボの代わりに自分が点を決めればいい。ここで流れを変えないと(アジア大会で金メダルを獲得したのに)成長していないと思われるし、(アジアの強豪を前に)やってきたことの意味がなくなる」
連戦の疲労がないわけではない。ただ、アジア大会からのいい流れと勢いを持っている水沼ならば、滞っている循環を活性化させられるのではないかと期待感が抱ける。また、「廣瀬にやられたなと悔しい思いをさせたい」と、古巣相手に意気込む廣瀬にも勝利を呼び込むゴールへの期待感を膨らませたい。
 
エース不在に苦しむ栃木とは対象的に、鳥栖は豊田陽平がコンスタントにゴールを挙げ、11月を3勝2分と無敗で締めた。勝った試合ではいずれも豊田がゴールをマークし、支柱としての役割をきっちりと果たしている。また、最近の5試合で失った点は、わずかに1点のみ。守備の安定感が好調を支えてもいる。鳥栖は前半戦の対戦で序盤から栃木を圧倒したように、持ち味のハイプレスから先制攻撃を仕掛け、あっさりと片を付けるゲームプランを今回も採用したい。栃木のDFラインには高さがないだけに、豊田と早坂良太にエアバトルを繰り広げさせるのも面白い。勝ってはいるものの1点に留まっている得点力不足がやや気掛かりだが、先行すれば状態がいいだけに「1点でも十分」という雰囲気になるはず。先制点を取ることで勝機を引き寄せ、勝利で今季を終わらせたい。
 
落合は言う。
「結果や順位が数字に表れるのがプロの世界。昨年からの上積みがないと何も残らない」
来季への期待感をファン・サポーターに抱いてもらうには結果が求められる。今季チームとして取り組んできたことが正しかったと証明するためにも、「堅守速攻」という自分達のスタイルを貫き、対戦成績が芳しくない鳥栖に勝ち切り、「前新」したことをアピールしたい。
「ファン・サポーター、地元の方に1年間支えられた感謝の気持ちを持ち、全部を出し切る。勝っても負けても倒れるまで走り切ることが大切」(松田監督)
ハードワークという言葉が虚しく響かないように、2010年ラストマッチにありったけのエネルギーを注ぐ。

以上

2010.12.03 Reported by 大塚秀毅
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