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【J2:第38節 甲府 vs 岐阜】プレビュー:みんなの力で手にした栄光の昇格。シーズン最後のホームゲームはみんなの力を掻き集めて勝利に繋げよう(10.12.03)

12月4日(土)J2 第38節 甲府 vs 岐阜(12:30KICK OFF/小瀬チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch181 後00:20〜
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テレビでは6階から11階に行ったとか、11階から6階に行ったなんてやっているが、山梨の園・甲府のリーグ最終戦は2位から3位ではなく、2位を自力で死守することが重要なテーマの一つ。柏の背中には手が届かなかったが、昇格決定後未勝利のまま福岡に2位の椅子を渡すわけにはいかない。ただ、6人の契約満了選手が発表され、この時期特有の雰囲気から逃れることは出来ない。なんとなく灰色に近いブルーな気分になってしまいそう。内田一夫監督は「選手は(来年の契約・移籍など)不安の中で次の準備をしなければならない。大人として、プロとして自分の置かれた状況を受け止めて平常心でトレーニングやゲームに臨んで欲しい」と話す。藤田健、大西容平、池端陽介のように主力として長くチームを支えてくれた選手がチームを去ることは大きなショックだが、センチメンタルな気分で岐阜を迎え撃つことは出来ない。大西は「チームの雰囲気は変わっていないと思うし、特別な意気込みはない。普段通りに自分らしさを出そうとするだけ」と、置かれた状況を受け止めて自分らしさを出そうとしている。

ホーム最終戦で栃木に4-2で勝った岐阜は目標の10位以内は達成できないことになったが、クラブは置かれた現状に甘んじることなく大卒選手にチャンスを与えるやり方で昨年は12位、今年も上位グループを狙えるところまで登ってきた。新卒選手だけではなく、すべての選手の可能性を広げることでチームの活力としてきた。FC東京から移籍してきた吉本一謙などはその代表的な選手。ジュニアユース・ユース年代の代表で活躍しFC東京ユースからトップに昇格したもののケガなどで出場機会を増やせなかったが、岐阜でレギュラーを掴んで欠かせない選手になっている。今節は出場停止だが、新井涼平も大宮から7月に期限付き移籍してサイドバックに定着している。本意はボランチでの出場だろうが、出場機会があり経験を積むことが出来るチャンスは今後の成長にむけた糧。予算が少なかろうが、J2リーグで11人の先発出場のチャンスを持っていることを生かしてクラブの発展に繋げてきた岐阜。次のステップに進むには予算規模を大きくするという課題があるが、チームの魅力は前節凄いゴールを決めた嶋田正吾や押谷祐樹、佐藤洸一ら勢いのあるストライカーが高めている。西が丘よりピッチが近い長良川球技メドウは、収容人員は少ないが、逆にサポーターは独特の興奮を楽しめたはず。競技場に戻ったときに何倍にも観客を増やすことが出来ていれば素晴らしい。

昇格を決めてからの甲府は、J2リーグ後半戦2位の現在最強・草津にホームで2−4で敗れ、お休みを挟んで出向いたアウェイ水戸戦では0−2から2−2に何とか追いついて引き分け。今シーズンは一度も連敗はしていないが、どうも先制ゴールを決められないと昇格したことを忘れることが出来ない。4失点→2失点とエンジンがかかる失点が減ってきているので、今節は無失点のままエンジンの回転数を上げて欲しい。内田監督は「プレッシャーから解放されたものは感じる。それは私を含めてそういうことになるかもしれない。目標を2位確保に変えたのでそれに向かって行きたい。今シーズン最後のゲームをホームの小瀬で行うことが出来る。選手の気持ちを引き出して躍動感のあるゲームをサポーターの皆さんに見せたい」と、最後のホームに賭ける気持ちは強いし、選手もそれは同じ。昇格を勝ち取ったチームの意地でもあるし、プロ選手としての誇りを賭けたゲームでもある。

毎試合平均、1万3000人近いサポーターやファンが1年間応援してくれた甲府。現場の選手・スタッフは結果を出してくれたし、ヴァンくんとフォーレちゃんもフロントも休み返上でクラブの魅力を伝え続けてきた成果。多くのボランティアも地元クラブのために協力を惜しまなかったし、サポーターもスポンサーもどんなときも支え続けてくれた。地方の小さなクラブにこんなことが起きるなんて、ほんとうに素晴らしいこと。みんなの力で手にした2回目の昇格を、みんなでイチガンとなって勝利で飾ろう。

以上

2010.12.03 Reported by 松尾潤
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