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【J2:第38節 富山 vs 愛媛】プレビュー:この1勝は未来への懸け橋。転機を迎える富山、躍進目指す愛媛とも譲れない一戦(10.12.03)

12月4日(土)J2 第38節 富山 vs 愛媛(12:30KICK OFF/富山チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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最終戦2日前の12月2日、富山は今季限りで引退・契約満了となる選手14人を発表した。3年前のチーム発足時に母体となったアローズ北陸、YKK AP時代からプレーした10人が含まれる。所属30人のうち約半数を入れ替えて一気に新陳代謝を図ることになった。
「チームをJFLからJリーグに上げた伝説の選手たち。彼らで勝ちにいく。惜しまれながら去れるように勝って終わりたい」と安間貴義監督。直前まで選手の調子を見極め、情理を尽くして戦略を練り上げることを約束した。

今季の富山は前節の敗戦で18位が確定。目標の8位は遠く、J2初年度の13位も下回った。序盤戦の連敗で歯車がくるい、立て直せないまま8−10月には7連敗。9月末、成績不振を理由に楚輪博監督が解任された。
昨季の課題だった得点力は向上した。半面、強みだったはずの守備が崩れた。失点はリーグワーストの68点で、現在も24試合連続失点中。失点後の粘りがなく、逆転負けが9試合を数えた。しかし、チームは意欲を失わずに問題の克服を目指してきた。安間監督のもと、リーグ最終盤にあっても活気にあふれていたことは特筆に値する。

最終戦は多かれ少なかれ、これまでを象徴するような戦いになるだろう。目指すは8月1日の第20節以来となるホームでの勝利。守りの固い愛媛からゴールは奪えるのか。今季4度目の完封はなるか。失点したとしても、下を向かずに激しく戦い抜けるか。選手たちのプレーを1年の戦いと重ねながら、2010年の成長をできるだけ多く感じたい。ファン、サポーターの願いだ。

愛媛にとってJリーグ5年目は実り多きものだった。12勝11分12敗の12位につける。バルバリッチ監督のもと、DF小原章吾、アライールらを中心に堅固な守備組織を構築し、シーズン通して安定した戦いを続けてきた。総失点31はリーグ2位の少なさ。2連敗が3度あるが、3連敗がない。今季の目標8位、過去最高タイ9位の達成は難しくなったが、昨季の15位を上回り、さらなる順位アップが可能。J2昇格後、初の勝ち越しがかかっており、譲れない一戦だ。

最終戦は、富山にとって来季への出発点でもある。引退を決めたGK中川雄二は「このチームの良いところ、サッカーに真摯に取り組む姿勢を受け継いでいってほしい」と話す。プレーを続けるチーム最年長のDF堤健吾は「コツコツと、まじめに取り組むことだけはどんな時でもぶれなかった。チームが変わってもなくしてはいけない」と語った。2日の練習後、万感を胸に目を赤くしてグラウンドを離れた選手がいた。選手全員が最後まで情熱を注ぎ、チームには勢いがある。変えてはいけないものを受け継ぎ、今あるグラウンドの熱気が雪で冷めてしまわないように。
「指導者を目指す者、違うチームでのプレーを目指す者、それぞれが思いをもって次に向かうので、前向きな気持ちで送り出したい。次への出発。最初の1歩がどんなものかによって、見えてくる世界も違ってくる」(安間監督)。この一戦にはこだわる意味がある。

以上

2010.12.03 Reported by 赤壁逸朗
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