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【J1:第26節 川崎F vs 山形】プレビュー:川崎Fは中2日で迎える3試合目。コンディション的な難しさをどう克服するのかがポイント。また、両チームの攻守の切り替えが見所になるだろう。(10.10.15)

10月16日(土)J1 第26節 川崎F vs 山形(16:00KICK OFF/等々力チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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川崎Fにとって難しい試合が続く。120分の攻防の末、かろうじて横浜FCの挑戦を退けた水曜日のナイトマッチから中2日。この1週間で3試合目となるのは、リーグ戦での山形戦である。川崎Fにとっての懸念はまずは体力面であろう。水曜日の試合では、試合開始直後の決定機を逃したことで横浜FCに希望を与え、自ら難しい試合展開を導いてしまった。その結果、川崎Fは30分の延長戦を戦うことを余儀なくされ、疲労がチーム内に蓄積することとなったのである。そんな川崎Fの疲れを象徴しているのが小宮山尊信である。夏場の連戦時でも若さを強調して「問題ないです」と繰り返してきた小宮山がさすがに疲れたと話し、疲労の色を隠さなかった。またジュニーニョは横浜FC戦後「120分戦ったのはいつだったか思い出せないくらい前」だとし、こちらもかなりお疲れの様子。今季の川崎Fを悩ませ続けてきた過密日程と疲労の問題が、またもや川崎Fを直撃することとなってしまった。

ここにケガの不安がつきまとう。例えば左足首を負傷した田坂祐介だ。横浜FC戦で足首を痛めた田坂は、結局そのままフル出場。その結果、試合後は片方の靴を履けない状態でスタジアムをあとにせざるを得なかった。現在も治療は続いているが中2日の試合間隔でどこまで戻せるのか気になるところ。またコンディションの観点で言うと、内転筋を気にしてきた稲本潤一の存在もある。いずれにせよ、試合間隔が短いだけにフィジカルコンディションは試合展開を左右するポイントとなりそうである。

ネガティブな情報ばかり書き連ねてきたが、川崎Fに希望がないわけではない。代表から帰還した中村憲剛は「代表には入りましたが、試合にはそれほど出ていないのでコンディションはいいです」と話し、この山形戦に向けて良い状況にあるのだと口にしていた。また評価していたのが「等々力での連敗を止めた」(中村)点。さすがに公式戦等々力4連敗となると気分的に落ち込むことは避けられなかったが、延長戦ではあったにせよ横浜FCを下し4回戦進出を決めたという結果については満足のいくものだった。等々力で試合ができるという事自体、川崎Fにとってはアドバンテージであり、難しいコンディションでの試合を強いられる中の光明となるだろう。

対する山形は、前節のG大阪戦で劇的な逆転勝利を飾っており、J1残留に向けて大きな勝点3を手にしている。追い詰められた精神状態からは一歩前進できており、そういう面では彼らにとってプラスであろう。そのG大阪戦で目立っていたのが、攻守の切り替えの大胆さである。例えば、G大阪の攻撃時には前線の長谷川悠一枚を残し、ゴール前に堅い守備ブロックを作る一方、攻撃に転じると献身的な無駄走りによって相手ペナルティエリア内に3〜4人の選手が顔を出していた。まさに驚異的な走力である。自陣のゴール前でただひたすら引いて守るのではないという点で、G大阪戦後に下村東美が語った「アグレッシブな守備」だったといえる。

そんな山形の戦い方の印象として菊地光将は「山形はサイドから放り込んでくるイメージがあります。長谷川選手と田代選手とどちらが出るかわかりませんが高い選手がいるので、そこを狙ってくると思う」と話している。ゴール前に入り込む長身選手へのクロスボールは怖いのだが、山形の攻撃のポイントの一つは、その競り合いのこぼれ球への寄せの早さ。G大阪戦で決まった下村のゴールはまさにこぼれ球をつめたもので、そういう点でもセカンドボールの処理には気をつけなければならない。

等々力で、どうしても勝点3がほしい川崎Fにとってもうひとつ気をつけなければならないのが、攻撃から守備への切り替えである。特に注意すべきはリードできないまま試合終盤にもつれ込んだ場合。勝利したいがために全体的に前にかかってしまい、最終ラインが高めのポジションを取った状況が長く続くようだと山形のカウンターアタックの格好の餌食となりかねない。実際にG大阪戦では逆転ゴールはカウンターから生まれている。ゆっくりとした横パスから攻め崩そうとしてもなかなか山形の守備ブロックは崩せない。そこで必要以上に焦ることのないよう、川崎Fとしては気をつけたいところだ。

リーグタイトルは非常に難しい状況に追い込まれつつあるが「名古屋がどうだとかとは関係なく、自分たちが100%の力を出すことが大事」という田坂の言葉にもある通り、まずは目の前の試合に全力を尽くしてほしいと思う。等々力での“公式戦”の連敗は止めたが、“リーグ戦”の連敗は2で継続中である。コンディション的に厳しい中ではあるのだが、サポーターの期待にこたえる勝利を手にしてほしいと思う。

以上

2010.10.15 Reported by 江藤高志
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