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【J2:第22節 愛媛 vs 福岡】プレビュー:「したたか」に勝点3を奪い、次のステップに進むのは愛媛か、福岡か。両者が持つ「二つの顔」が試合の行方を読み辛くする。(09.06.19)

6月20日(土)J2 第22節 愛媛 vs 福岡(14:00KICK OFF/ニンスタ
スカパー!生中継 Ch183 13:50〜(解説:大西貴、実況:堀本直克、リポーター:重橋秀香)
勝敗予想ゲーム
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前節のアウェイ・草津戦を引き分けた愛媛は、第2クールに入って未だ勝ち無し。一方、福岡はホームで仙台を破り、約2ヶ月ぶりとなるレベスタでの白星(4月15日の愛媛戦以来)を獲得した。結果として両者が得た勝点は異なるが、試合の中身を振り返れば共通点もあった。まず、序盤に関しては、両者とも高い守備の意識を持ち、試合に入ることができていた。

第2クールの3試合で10失点を重ねた愛媛にしてみれば、1点でも失点を減らすことが草津戦の課題だった。実際には中盤で草津のパスワークに苦しめられたが、それでもジョジマールと内村圭宏のツートップから相手を追い込む狙いを持った守備をしかけ続けた。そして、それが前半での2得点にもつながった。「(草津陣内でボールを奪った)ジョジ(ジョジマール)が点を取ったし、シュウ(赤井秀一)さんの飛び出しがあったり、攻撃はよさが出ている」と内村は振り返ったが、湘南戦と2試合続けて2得点をあげた攻撃も、前線からの狙いを持った守備があってこそだった。

ただし、結果として愛媛はそのリードを守りきれなかった。試合のターニングポイントとなったのは、湘南戦に続いて単純なミスから。ディフェンスラインの連携ミスを突かれ、草津に反撃のキッカケを与えてしまった。「間に合わないならカバーに回るとか、いけるならセーフティーに切ればよかった」と吉川健太は悔やんだが、その判断ミスは当然彼だけの責任ではない。2点のリードにもかかわらず、ロングパス1本で失点のリスクを負う状況を作ったチーム全体の責任でもある。さらに言えば、1点を返されてもリードしている状況であるにもかかわらず、最終的には同点に追いつかれた試合運びのまずさは、今季勝点を取りこぼしているチーム最大の課題を再び浮き彫りにした。

「チームとして流れを読んで、ひとつになって戦えれば結果も出せたと思う」と横谷繁は語り、「ミスをどう生かし、成長できるかだと思う」と吉川が反省したように、愛媛はこの経験を糧に福岡戦に臨まねばならない。そのとき、選手たちに思い出して欲しいのは、第1クール最後の3連勝。先制して追加点を重ねた岡山戦、後半の逆転劇があった仙台戦、そして押し込まれる苦しい展開の中で勝利をつかんだ鳥栖戦の3試合だ。様々な試合展開の中で見せた「したたかさ」を再び思い出し、今度はホーム・ニンスタで第2クール初勝利をつかみたい。

そのような愛媛とは対照的に、前節の福岡は「したたか」だった。仙台にゲームを支配されながら、それでもしっかり守備のブロックを固めて仙台に決定的な仕事をさせなかった。シュート数、セットプレーの数を見ても福岡は仙台を下回っていたが、結果的には後半15分に岡本英也が決勝点を奪った。自陣でFW大久保哲哉が奪い、最後は2列目から飛び出した岡本が決めた得点。そのまま守り切った福岡は、劣勢に立たされた試合で勝利を得る、お手本のような試合運びを見せたといっていいだろう。とはいえ、第20節の草津戦のように自ら隙を作って勝点を逃しているのも今季の福岡。今節はどちらの福岡が顔をのぞかせるのか。その点を踏まえれば、ニンスタで福岡が勝利を手にすれば次につながる大きな勝点3を得ることになるはずだ。

このように前節、あるいはここ数試合を振り返れば、両者には二つの顔がある。しかもその二つの差が激しく、90分の間でどちらがどちらを向くのかもつかみ辛い。そういう意味では、どういう展開になるのか予想することが難しい一戦だ。ただ、唯一ハッキリしている数字をあげるなら、’07シーズンに愛媛と福岡との初対戦が行われて以降、結果は福岡の4勝4分。しかし、それが愛媛にマイナスイメージを与えるのか、それとも福岡に隙を作る原因となるのか、今の両者を見ていれば、この数字も今節は試合の行方を読み辛くするひとつの要因となりそうだ。

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★J2クラブサポーターのみなさま!クラブへの熱き思いを旗に!
第4回取材予定:
・6月20日(土) 徳島(取材)vs横浜FC
・6月21日(日) 湘南(取材)vs札幌
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以上

2009.06.19 Reported by 近藤義博
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