スカパー！生中継 Ch183 18:20〜（解説：逢坂利夫、実況：高松良誠、リポーター：藤原美佳）
☆勝敗予想ゲーム
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先制点を奪われながら最終的にはしっかり勝点を手にした前々節（栃木戦・2-1／勝利）と前節（札幌戦・1-1／ドロー）。その結果は、今やチームの代名詞と言っていい『粘り強さ』を発揮しての見事なものだったと評価できるだろう。間違いなく今季の徳島らしさが成果に結び付いたゲームであった。
しかしながら、視点を変えればその2戦は前半に先手を取られるマズさを続けてしまったとも言える。いずれの時も美濃部直彦監督のゲキと策を選手たちが受け止めハーフタイムを境に立て直したものの、チームは勢いの出なかった前半に失点を喫し苦しい戦況へと陥った。そしてどちらの戦いでもその引き金となっていたのは明らかに後手を踏んでいたセカンドボールの支配。それを相手に多く奪われたことによって徳島は最初の45分間でビハインドを背負ってしまったと言えよう。
となればやはり今節においてはその改善が何より不可欠。試合開始のホイッスルからそれを実行していかなくてはならない。個々がボールへの執念という気持ちの部分をいっそう強めることはもちろん、次の落下点予測への集中力アップもしなくてはならないだろう。さらに、チーム全体のバランス良い距離感も絶対必要。羽地登志晃、石田祐樹の前線、徳重隆明、青山隼らの中盤、三木隆司、登尾顕徳らのDF陣という3つのラインがひとつのプレーに対して素早くフォローできる間隔を常に保たなくては。それにより多くの局面のセカンドボールを拾うことで徳島としては最初から試合のイニシアチブを握っていきたいところだ。
また、今節対するのが横浜FCだけに、徳島にとってその課題改善の重要性はさらに高まるのではないだろうか。
挙げた勝利がわずかに1つと第1クールを非常に苦しんだ横浜FC。しかしその悔しさをバネにチームはこの第2クール序盤で復活を感じさせる戦いを続けている。18節で愛媛に3-0と快勝すると、19節こそ福岡に辛酸を舐めさせられたがその後20節（熊本戦）をしぶとくドローに持ち込み、前節・岡山戦では再び3つの勝点を積み上げた。樋口靖洋監督は「非常にプアなゲーム」と前節の勝利も内容的に納得いかなかったようだが、それでもチームに明るい光が差し始めているのは間違いない。しかも今の横浜FCの選手ひとりひとりは、まさに食らいつくという表現が相応しいボールへの貪欲な姿勢を見せている。それだけに徳島はセカンドボールへの対応を確実に高めなくては苦しい戦いを強いられることになるであろう。
第2クールに入っての4戦を2勝2分とし勝点をグッと伸ばした徳島。それによって辿り着いている5位という順位は確かに素晴らしい。が、追随するライバルたちとの差は小さく、わずか1戦の結果でその位置から大きく滑り落ちてしまう危険性と背中合わせであるのも現実である。だからこそチームには今一度改めて意識を持ち直してもらいたい。自分たちは変わらずチャレンジャーだという意識を。そしてその意識によって生まれるボールへの意欲と献身的な努力を見せてこそ、今節も望む結果を手に出来るに違いない。
事実、選手たちもその点は十分わかっているようで、この一戦を直前に控えた青山からは「現在5位といういい順位にいることで周囲からは（昇格への）期待の声が聞こえてくるが、自分たちは目の前のひとつひとつの戦いでいい内容のゲームをすることに集中するだけ。自分たちの足元をしっかりと見つめてやっていきます」という浮かれのない引き締まった言葉が聞かれた。
最後になるが、17日徳島は柿谷曜一朗のセレッソ大阪からの期限付き移籍加入を発表した。柿谷と言えば切れ味鋭いドリブルと鮮やかな閃きを持ったプレーヤー。今季の徳島にはいなかったタイプである。選手登録は間に合ったものの、今節の出場は微妙だが、その彼の加入で今後チームの攻撃バリエーションが増えるのは間違いないだけに1日も早い融合が待たれる。同時に、この天才肌をどのように活かしていくか、美濃部監督の手腕にも注目だ。
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★J2クラブサポーターのみなさま！クラブへの熱き思いを旗に！
第4回取材予定：
・6月20日(土) 徳島（取材）vs横浜FC
・6月21日(日) 湘南（取材）vs札幌
以上
2009.06.19 Reported by 松下英樹
