関東は梅雨入りしたはずなのに、６月16日、17日と真夏日が続いた東京（千葉担当の筆者だが千葉在住ではなく、東京とは多摩川を挟んで隣の川崎市在住のため）は、肌に刺さるような陽射しでとても暑かった。真夏日といえば、Ｊ２リーグ戦第17節で第16節終了時に２位の甲府と３位の千葉が対戦した小瀬スポーツ公園陸上競技場も真夏のようだった。

そして、その一戦は気温の高さに負けないくらい熱いものとなった。序盤は千葉が優勢だったが、先制したのは甲府（41分に片桐淳至が得点）。甲府が１−０とリードして迎えたハーフタイムにJ's GOAL甲府担当の松尾潤さんと話すと、松尾さんは「後半にもう１点（千葉から）もらいたいなぁ〜」という発言。それに対して、千葉の勝利を願う筆者は「ベンチには青木孝太がいるので、彼のゴールに期待したいですね」と言った。

千葉サポーターと甲府サポーターならばご存じだろうが、青木孝太のＪ初得点は小瀬スポーツ公園陸上競技場で行われた2006年のＪ１リーグ戦第33節（千葉が３−２で勝利／動画）。さらに、千葉がクラブ史上初の６連勝を達成した小瀬スポーツ公園陸上競技場での2007年Ｊ１リーグ戦第28節で、決勝ゴール（試合のスコアは１−０）を奪ったのは青木孝太だった（動画）。そして筆者は忘れていたのだが、松尾さんは「青木（孝太）には去年、岡山にいた時にもここ（小瀬スポーツ公園陸上競技場）で点を取られているんですよ（2009年Ｊ２リーグ戦34節／動画）」と話していた。

果たして後半はどちらの願いがかなったかというと、65分に甲府の養父雄仁が追加点を奪い、まさに松尾さんの願い通りに。しかし、ここから千葉の猛反撃が始まり、70分に倉田秋がゴールを決めて千葉が１点差に迫ると、85分には青木孝太、……ではなく青木良太がヘディンシュートを決めて、ついに千葉が同点！　その後も攻め合った両チームだったが、２−２の引き分けで試合は終了した。『青木』は『青木』でも『青木』違いのゴールだったが、試合後に松尾さんは「また『青木』にやられた〜」と悔しがっていた。

貴重な同点弾を決めた青木良太は、試合後にゴールについて「ひと言で言えば『魂』です」と笑顔。さらに、「ハゲだった（Ｊ２リーグ戦第16節愛媛戦の前に髪を切って坊主頭になっていた）から、たぶん（シュートが）入りました。髪がちょっと伸びていたら（シュートが）たぶんゴールポストに当たって外れたかも……」というジョークまで飛び出し、第16節愛媛戦の米倉恒貴に続く「ゴールは髪型のおかげ」発言となった。実は、青木良太のＪ初得点も2008年Ｊ１リーグ戦第17節新潟戦で千葉が２−２に追いつくゴール（動画）。苦しい時にチームを敗戦の危機から救う点を取る印象があると話すと、当の青木良太は「でも、逆転できなかったから微妙な感じですけどね」。今度はぜひ決勝ゴールをお願いします！

余談：上記の試合の小瀬スポーツ公園陸上競技場には、甲府のチームマスコットの甲斐犬のヴァンくんから招待状をもらった千葉のチームマスコットの秋田犬のジェフィとユニティも登場。彼らに加えて甲府のチームマスコットのフォーレちゃんも集まった４匹揃い踏みの様子は、犬好き（特に日本犬、洋犬なら中型犬＆大型犬が大好き）の筆者にはとても楽しい光景でした。ただ一つ残念だったのは、本物の甲斐犬に会えなかったことです。

以上

★【J2日記】のバックナンバーはこちら

2010.06.18 Reported by 赤沼圭子