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【J2:第10節 栃木 vs 徳島】レポート:ロボが高難度のシュートを撃ち込み、栃木は嬉しい今季ホーム初勝利と2度目のジャイアントキリングを達成。徳島は連敗で足踏み(10.05.03)

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5月2日(日) 2010 J2リーグ戦 第10節
栃木 2 - 0 徳島 (19:03/栃木グ/4,137人)
得点者:47' リカルドロボ(栃木)、81' 高木和正(栃木)
スカパー!再放送 Ch184 5/3(月)19:30〜(解説川本治実況篠田和之リポーター萬代裕子)
顔写真クイズ | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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今季2度目のジャイアントキリング達成。「上位進出を狙うならば上位を喰えばいい」。プレビューにはそう書いた。理屈は単純だか、実行に移すことは口で言うほど簡単ではない。しかし、栃木SCは5位・徳島ヴォルティスを相手に困難なミッションを完璧にやり遂げた。選手の奮闘はもちろん、松田浩監督が「スタジアム全体が雰囲気を作ってくれたことで勝利を持って来られたと思う。今日は皆の勝利だ」と言ったように、サポーターの力強い後押しがなければ、5度目のチャレンジでの今季ホーム初勝利は、またしても持ち越しとなったかもしれない。昨年の9月23日、FC岐阜に2-1で勝利して以来、7か月ぶりに手にしたホームでの勝利。試合後、5月の夜風の冷たさを忘れさせる熱が、「グリスタ」には充満していた。

お互いに様子を見るような展開のままスコアレスで前半を折り返して迎えた後半。勝負の分かれ目は、ほどなく訪れた。「今日のゲームは勇気のない戦いをした」と美濃部直彦監督が振り返るように、前半の徳島からは持ち前の攻撃力を誇示するような姿勢は見られなかった。だからこそハーフタイムを挟んで後半からエンジンを全開にする狙いがあったに違いない。だが、その思惑をリカルド・ロボが打ち砕いた。

赤井秀行からのクサビを佐藤悠介がスルーし、ロボがボールを受けた時にはマークが2枚も付いていた。マーカーはロボを上手くゴールから遠ざけ、ゴールライン際にまで追い込んだ。シュートはない、と判断するのが普通だが、“ゴールゲッター”ロボは「非常識」だった。スタジアムの全員を欺いた。角度のない、ペナルティエリア外から選択したのはシュート。意表を突かれたGK上野秀章は脇の下を抜かれた。ドーハで中山雅史が、イラン戦で決めたゴールを彷彿とさせる先制点は、ラッキーと思われるかもしれない。だが、後半の立ち上がりに問題を抱えていたここ数試合の反省を活かし、栃木も後半の頭から仕切り直して臨む明確な指示が出ていた。試合開始のようなつもりでゴールを奪いに行く。その強い思いが、ロボのゴールを呼び込んだ。決して偶然の産物ではない。気持ちが込められていなければ高難度のシュートは入っていなかったはずだ。

先制されたものの、前半の消極性はなくなり、途中交代の徳重隆明がアクセントを付けた徳島。エース・津田知宏と平繁龍一が精度の高いパスに反応するも、54分、60分、77分と集中力を切らさなかった栃木守備陣に対応される。やや旗色が悪くなった時間帯を凌いだ栃木は、82分に追加点を挙げる。右サイドを鋭く縦に突破したロボからの強くて低いグラウンダーのクロスを、高木和正がニアで合わせて徳島に引導を渡した。JFL時代から1度もホームで徳島(当時は大塚FC、大塚製薬)に勝利したことがない栃木だが、2-0で快勝。またひとつ壁を打ち破った。

今季初の連敗となった徳島。悔やまれるのは前半の試合運びだろう。前節、前々節で計5失点をしたことが微妙にメンタル面に影響を及ぼしたのか、慎重になり過ぎたことで肝心のアグレッシブさが消えてしまった。美濃部監督は「自分達が攻撃的なことを目指すならば怖がっていてはサッカーが出来ない」と苦言を呈した。濱田武は「一瞬の小さなところで、集中力の部分でやられている。そういうミスをなくさないと上には残れない」と唇を噛んだ。上位に踏み止まるには、これ以上の連敗は状況を苦しくする。次節の岐阜戦では、リスクを冒す勇気が必要だ。J2で屈指の中盤の構成力を前面に押し出したい。
 
J2参入後、初の貯金を作った栃木。好調な要因は組織的な守備の充実にある。「ひとりひとりが役割を全うしオーガナイズディフェンスをすれば大丈夫だと思えている」とは佐藤。強固なブロックは上位陣を相手にしても揺らぐことはない。ただし、守備の安定感は昨季もあった。昨季のベースに「これまでうちになかったピース」(松田監督)ロボが加わったことで勝点3をたぐり寄せられるようになった。フィニッシャーの存在感の大きさを改めて痛感させられた試合だった。連勝後に3つ引き分け。その中でいい流れを途切れさせなかったものの、4つも続くとさすがに雰囲気は悪くなる。それだけに、徳島戦の勝利は大きかった。この勢いで栃木は勝ち続ける。そして、「J2戦国時代」をさらに面白くする。

以上

2010.05.03 Reported by 大塚秀毅
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