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【J2:第7節 岐阜 vs 東京V】レポート:リスタート。この試合を2度と繰り返してはいけない(10.04.19)

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4月18日(日) 2010 J2リーグ戦 第7節
岐阜 0 - 1 東京V (16:03/長良川球/3,040人)
得点者:89' 飯尾一慶(東京V)
スカパー!再放送 Ch185 4/19(月)15:00〜(解説:森山泰行、実況:加藤義久、リポーター:鈴江晴彦)
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「ただ時間だけが過ぎて行った」。
この吉本一謙の言葉が、すべてを物語っていた。

タイムアップの瞬間、岐阜に関わるすべての人間が、何ともいえない表情を浮かべた。長良川メドウでのファーストゲーム。すべてがこれまでと勝手が違う中で行われた試合は、かなり厳しく言えば、何も生産性のない試合となってしまった。

試合開始からどこかおかしかった。立ち上がりはお互いがピッチ感覚を掴むのに時間が掛かっているように感じた。特に東京Vは慣れないピッチと、観客席が近く、距離感がつかめない独特の空間に、正直戸惑っているようにも見えた。
だが、時間が経つにつれて、徐々に適応し、自分たちのサッカーを展開していく東京Vに対し、岐阜はいつまで経ってもエンジンが掛からないどころか、どんどんちぐはぐなプレーになっていく。
守備が崩壊したわけではない。むしろ守備は機能していたと言っていい。しかし、ボールを奪ってからはノーアイデアだった。というより、パスが成功しなかった。繋げないことから派生し、押し上げられない、セカンドボールを拾えない、蹴るだけ。まさに悪循環。
サッカーの面白さはやはりゴール前の攻防であり、シュート。その肝心のシュートがまったく打てない。ゴールが入らないのではなく、シュートが打てない。決定力不足以前に、シュート不足。岐阜がこの試合のファーストシュートを放ったのが、55分のことであった。

反対に東京Vはシュート本数こそ少ないが、決定的なチャンスを作っていく。岐阜のファーストシュートが生まれる直前の54分には、MF柴崎晃誠のスルーパスが、それまでにFW河野広貴、左の飯尾一慶、右の菊岡拓朗が両サイドをドリブルで果敢に突いたことで、押し広げられた岐阜のCBの間のスペースを通り、サイドからダイアゴナルの動きで抜け出した河野広貴がGKと1対1に。これは岐阜のGK野田恭平のファインセーブに阻まれる。さらに80分には途中出場のMF高木善朗が中央からスルーパスを通し、こちらも途中出場のFW平本一樹が抜け出すが、シュートタイミングが遅く、これは枠を逸れたが、東京Vが着実に岐阜ゴールに近づいてきた。
そしていつまでもらしさを出せず、ばたついたままの岐阜に、引導を渡す時が訪れる。89分、クリアボールを拾われ、最後は飯尾のカットインからのミドルシュートがゴール左下隅に吸い込まれ、東京Vに決勝点がもたらされた。そしてそのままタイムアップ。東京Vが7節にして、待望の初勝利を手にした。

岐阜にとって、この試合で勝利をすることはほぼ不可能の状態だった。しかし、引き分けにする可能性は大いにあった。だが、それを引き分けに出来ないことこそが、この試合の『虚無感』をより象徴していた。
「芝なのか、経験不足からなのか。そこは分析しないと分からない。本音は引き分けでよかった。今日は負けるべくして負けた。人のせいでなく、これは自分を含めた全員のせい。全員が自分を見つめ直さないといけない」。
試合後の会見で倉田安治監督は、選手、サポーター、そして岐阜の報道陣と同じような表情で語った。

「どうしてこの試合はこういう感じになってしまったのか?」
本当にそういう感情しか沸いてこなかった。ピッチコンディションなのか、単純に技術面で相手が上だったのか。とにかくゴールの匂いが全くしなかった。これは直近2試合、いや開幕戦から見ても、そういうことは無かった。ずっと悪くて、この状況なら分かるが、その逆でプレビューでも書いたように、攻撃が上向き状態だっただけに、その変化の落差に驚くしかなかった。
むしろこれが守備も崩壊し、完敗という感じであれば、課題もはっきりとして、目が覚めた敗戦となる可能性があるのだが、前述したように守備はうまく行っていたし、完敗と言う形ではない。吉本の言葉通り、ただ時間だけが過ぎて行った。

こういう試合は絶対に繰り返してはいけない。もう済んでしまったことは仕方が無い。だからこそ、2度とこういう試合を繰り返さないためにも、次の試合はメリハリのある戦いをしないといけない。
「今日は全員が悪かった。その一言ですね。また一からやり直し。2連勝して、上の順位へいけるというきっかけを掴めるところまで来たかと思ったが、そうではなかった。もう一度やりなおしたい」。

リスタート。これこそが今の岐阜に重要な言葉となる。

以上

2010.04.19 Reported by 安藤隆人
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