[ 2013年　今年の漢字：甲府 ]
覚悟の「悟」であり、悟（さと）るの「悟」でもあり、”負けないＪＦＫ甲府”の必殺５バックの「五」と音読みの発音が同じだから選んだ感じの漢字。そして、０増５減ならぬ、開幕時の３人から５増４減となった外国籍選手（アジア枠は除く）の出入りの激しさの、入りの方の「５人」にも掛けた。
最初の「覚悟」の理由は、第30節のホーム・山梨中銀スタジアムのＦ東京戦で、“東京”サポーターから聞いた「リアリスト・ヒロシ」という言葉が印象的だったから。“東京”時代をずっと見ていたサポーターがこの試合で感じた違いに、城福浩監督が母体となる企業を持たない甲府でやろうとする「覚悟」があり、彼らの感覚を通じてそれを悟ることができた。順位は２００６年の15位と同じだが、Ｊ１残留への方向性や手法の違いを経験できたことは、ヴァンフォーレ甲府に関わる人すべてにとって判断・評価の幅の広がりに繋がっているはず。クラブの未来像について現場、フロント、ファン・サポーター、スポンサー、行政などが同じ絵を頭に思い浮かべてはいないと思うが、「悟」の経験が甲府がやるべき・甲府がやることができるプロビンチアの共通理解に繋がるのでないだろうか。それにどれだけの時間が必要かわからないが、その始まりの１年の「悟」であることを願って選んだ。

Text by 松尾潤

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2013年12月15日（日）