●村井満Jリーグチェアマン
「ヤマザキナビスコカップは明日のファイナルで22回目を迎えます。単一のスポンサーにスポンサードして頂ける大会としてはギネスブックに出ておりまして、その記録を更新している栄えある戦いです。ずっと支えて頂きましたヤマザキナビスコ株式会社の皆様には、この場を借りて御礼申し上げます。そして今回、会場が埼玉スタジアム2002ということで、ご準備を頂きましたスタジアム関係者の皆様、埼玉県サッカー協会の皆様、本当にありがとうございます。そして今日ご列席の皆様、いつもJリーグをサポートして頂きまして、本当にありがとうございます。
西日本にホームタウンを置くチーム同士のファイナルとなりますが、これはヤマザキナビスコカップの歴史の中で初めてとなります。サンフレッチェ広島は、ご存じの通り昨年リーグ2連覇を成し遂げて、フェアプレー賞を獲得し、高円宮杯まで獲得しました。あらゆるタイトルを手にした訳ですが、実はこのヤマザキナビスコカップでは、2010年に準優勝で終えたまま、未だタイトルを手にしておりません。特に今シーズンは、唯一のタイトル獲得のチャンスとなります。明日、サンフレッチェ広島は死にもの狂いでこのタイトルを獲りにくるでしょう。
一方、ガンバ大阪は三冠がかかっております。すべてのタイトルを獲ろうとしているわけです。特にこのヤマザキナビスコカップ決勝で勢いをつけて、リーグ戦、天皇杯に向かっていく、勢いをつける意味でも非常に重要な戦いとなります。これも本気の戦いが展開されると思います。
両チームに共通していることは、ひとつは先ほど申し上げましたが、もう一つ、サンフレッチェ広島は昨年度、J1でフェアプレー賞を獲得して優勝いたしました。そして、ガンバ大阪はJ2で同じく、フェアプレー賞を獲得して優勝しております。明日も本当にフェアでタフなゲームが展開されると思っております。
また、このヤマザキナビスコカップは、若手の登竜門とも言われております。今年のニューヒーロー賞はガンバ大阪の宇佐美選手が獲得しておりますが、そういう意味では、このヤマザキナビスコカップから日本代表候補をどんどん育てていく、育成型の貴重な大会となっています。そして、こうした最高峰のレベルのチームがカップ戦という一発勝負で戦うこと、そこに勝ち抜くこと、こうした強いメンタリティを培っていくことが今後日本には極めて大事です。そういった意味でも、ヤマザキナビスコカップに対して期待することが多くあります。
さらに、明日はバニシング・スプレーというフリーキックをリスタートする時のスプレーを日本で初めてお披露目することになると思います。そういう注目ももちろんあります。また明日の試合はアジアで、タイ、インドネシア、台湾、ミャンマー、こうした東南アジアの諸国で生中継をされるということを聞いております。そういう意味では、明日の戦いがアジア中に話題を巻き起こす、日本のサッカーをアジア全体に見せることができる、本当に楽しみな戦いです。
両チームとも本気で頑張ると思います。皆様、是非ご声援よろしくお願いします。
以上