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【J2:第42節 京都 vs 栃木】プレビュー:いよいよ最終節。京都は揺るぎない気構えで勝負に挑む。栃木は新しい指揮官の下での今季最後の試合。意地のぶつかり合いが激しいゲームを作る!(13.11.24)

「いいゲームをすること、それだけ。ちゃんとやること。しっかりとやることだよ」と、京都・大木武監督は語気を強めた。ここからの試合に対する気構え、腹構えについてだ。

前節、京都は3位を確定させた。この最終節を戦い、次は西京極で昇格プレーオフ準決勝。引分けでも次に進めるアドバンテージを持つ。
すると、余計な判断が働く。最終節に負けて、その後のプレーオフも2試合引分けでも、それでも目標を達成することが出来る。「勝ちにいく」と言ってみても、この条件は心のどこかに残るもの。だが、これが「隙」になることは誰もが解っている。これらをどう解釈し、そして強い気持ちでゲームに臨むか。そこをはっきりさせなければと、個人的には思ったのだ。

もちろん、大木監督は「目の前のゲームに勝つだけ」としながらも、様々な状況を理解していた。「色々な意味でしっかりとやること。次のゲームにつながる試合をすることだよ」。
最終節の結果に関わらず昇格プレーオフに入れる、今節で、何かトライすることも出来るのでは? 「トライするならするで、ちゃんとやること。残り3つしっかりとやること」。昇格プレーオフは負ければ終わり。3つとは限らないのでは? 「そんなこと百も承知だよ。だから『次につながるゲームを』と言っている」。記者団とのやりとりの中で、その真意が観えて来た。

「ちゃんとやること。しっかりやること。次につながるゲームをすること」。
勝ちにいくのは当たり前。だが、勝てなくても通過できる。この矛盾を解消する気構え、腹構えは出来たのではないか。京都は、どんな状況にあるとしても、この気持ちで戦い抜くということだ。

大木監督はさらに、こうも口にした。「最終節を残して3位。そんなに悪いことではないと思うよ。もちろん、自動昇格を逃した訳だけど、それは俺の責任だよ。選手、スタッフは素晴らしい仕事をしたと思うよ。2年連続して3位。褒めてもいいんじゃないかな」と。「目標未達成」に押されがちだが、今季にかける他クラブから観れば、京都の成績は羨むものだろう。それを冷静に見て欲しい思いはあるだろうし、何より、純粋に、頑張ってきた選手、スタッフへの思いなのだろう。
さあ、いよいよ最終節。だが、今節の戦いがプレーオフへとつながっているとも言える。「ちゃんとやること。しっかりやること。次につながるゲームをすること」。その戦いを大いに期待したい。

対戦相手の栃木。前節の千葉戦の引分けを受け、昇格への望みは断たれた。栃木の印象を聞かれ、大木監督は「気持ちよくやっているという印象。サビアは先発で出て、クリスティアーノと2トップを汲んでプレーして。真ん中のブラジリアンは気持ちよくやっている感じ。でもそれが大切なことでもある」と評価した。
栃木は第33節の札幌戦から松本育夫監督が指揮を取る。大木監督は「松本監督は良く知っているが、本当にサッカーを愛している人。それが選手に伝わっている感じ。今節も覚悟をしないと(しっかりした気持ちで戦わないと)いけないな」と、改めて今節に向けて意気込んだ。

京都は前節、途中退場した駒井善成、横谷繁が別メニュー調整中。メンバーに変更があるだろう。不安もよぎるが、だが控え選手にとっては大きなチャンスである。チャンスを与えられた時は何よりも「勝つこと」である。周囲の不安を吹き消し、そして新しい刺激をチームにもたらす。このチャンスの為に今季、どれだけ気を緩めずに準備をしてきたか。その表現に大いに期待したい。

リーグ戦はいよいよ最終節。京都は、プレーオフの出場は決まっているが、まだ、真剣勝負のど真ん中だ。アツいゲームになることは間違いないはず。是非とも、多くのサポーターの力で、選手を後押ししてやって下さい!

以上


2013.11.23 Reported by 武田賢宗
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