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【J2:第42節 福岡 vs 岡山】プレビュー:今シーズンの集大成を見せる試合。ともに戦った仲間に感謝を表現する試合。福岡も、岡山も、その想いは変わらない。(13.11.24)

3月3日に開幕した2013シーズンも、いよいよ最終節。長かったリーグ戦も、いま思えば、あっという間だったように思える。福岡も、そして岡山も、自分たちが目標としていたプレーオフ進出を果たせなかった。結果がすべてのプロの世界であることを考えれば、上手くいかなかったシーズンであることは間違いない。しかし、だからと言って、この1年間が無駄なものだったわけではない。手に入れたもの、手に入れられなかったもの。戦いの中で感じた喜びと悔しさ。それらのひとつ、ひとつと向き合うことで、すべては自分たちの財産になる。そのために必要なことは、どんな時でも、どんな試合でも、常に100%の力でファイトすること。目標を逃した今も、それは少しも変わらない。

また、リーグ最終戦は、今シーズンの結果に拘わらず、ともに戦ってきたチームメイト、ファン、サポーター、そしてクラブに関わる様々な人たちと一緒に、1年間を締めくくる大事な試合でもある。このメンバー、この仲間と戦う最後の試合。その試合で、1年間の集大成を見せなければいけない。マリヤン・プシュニク監督は話す。
「最終戦だからと言って劇的な変化を見せることはできない。しかし、私が望むのは、私たちが求めてきたサッカーを披露すること。戦う意識、態度、そういった気持ちが入った戦いをすれば、観客、ファン、サポーターも満足してくれるはず。だから私は、この1週間言い続けてきた。我々のエネルギーを集結して相乗効果を起こそうと。そして最後の試合をしっかりとした仕事で終えたい」
それは岡山も同じだ。

さて、福岡に求められるのはアグレッシブで、縦に速いサッカーを展開することに他ならないが、最も大切なことは、それを90分間やり通すことにある。これまでの41試合を振り返れば、自分たちのサッカーを展開できる時間帯を作ることはできても、それを1試合を通して表現することが出来なかった。もちろん、サッカーである以上、相手の時間帯は必ずある。だが、福岡にとっての最大の問題点は、リードをしながら消極的になり、アグレッシブさを失い、自ら自分たちのリズムを崩して、やがて相手のリズムに飲みこまれしまうこと。直近の熊本戦、愛媛戦でも、同じような戦いを繰り返している。攻守に渡って、少しずつ変化の道を歩んできた集大成として、今シーズンの最大の課題を解消する姿を見せてほしい。

岡山もまた、自分たちのサッカーを披露することに力を注ぐという点では変わりはない。前節の富山戦では、攻撃しようという意識が強かったのかディフェンスがルーズになる場面が多く3失点を喫したが、それは決して岡山のサッカーではない。その富山戦での記者会見で、影山雅永監督は次のように話した。
「我々は一人ひとりの戦う力、気持ちの強さ、連係・連動性を守備の中で見せることで失点を少なくしてきたチーム。終盤の10試合くらいで、今までなかったような(連係のミスなど)失点が増えたことが非常に気がかり。出来ていたものをやり続けることが生命線なので、どこまでやれるか、相手のボールを奪える守備に、もう一度チャレンジしたい」

そして、最終戦は、チームを支えてくれたファン、サポーターへの感謝を表す試合でもある。
「昇格するという目標を達成出来なかったにも拘わらず、最後まで応援してくれるサポーターがいる。しかも最終戦はホームゲーム。その人たちのためにも勝たなければいけない」とは水谷雄一の言葉。加えて、アビスパの経営危機を救うべく支援の手を届けてくれた地元サポーター、全国のサッカーファンへ恩返しをするためには、最後の試合で結果を出すしかない。
一方の岡山も、1年間に渡ってファン、サポーターから多くのサポートを受けて戦ってきた。それは、プレーオフ進出の夢が断たれても変わることはなかった。そして最終戦には、臨時列車を仕立てて、多くのサポーターが今シーズン最後の試合を応援するためにレベルファイブスタジアムに乗り込んで来る。「絶対に勝ちたい。サポーターの人たちが来てくれるので」と石原崇兆選手(岡山)は力強く話す。

ホームの福岡も、アウェイの岡山も、この1年間の想いをぶつけ合う試合。好ゲームを期待したい。

以上

2013.11.23 Reported by 中倉一志
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