本文へ移動

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第32節 磐田 vs 横浜FM】プレビュー:首位・横浜FMを、前節全てを失った磐田がホームで迎える。鍵を握るのはトリコロールの背番号25か。(13.11.23)

今季リーグ戦は残り3試合。優勝の可能性は6位・川崎Fまで残されているが、より現実的に見れば4位・鹿島までか。1位・横浜FMから4位・鹿島までの4クラブが勝点3差の中でしのぎを削る。泣いても笑っても、残り“270分”で決着がつく――。

アウェイ・ヤマハに乗り込む横浜FMは前節、ホームで名古屋に1-2と敗戦。公式戦で約2か月ぶりの黒星を喫したが、他会場の結果により首位はキープできた。胆のう炎の影響で名古屋戦を欠場した中村俊輔は、今節スタメン復帰か。20日の天皇杯・長野戦では後半途中からピッチに立ち、すでに公式戦復帰は果たしている。試合後は「長野はJFLでダントツで優勝したチーム。来年J2に加盟できないそうですが、J2でも上の方のレベルのチームだと思う」とまずは相手をリスペクト。その上で、「ボランチとしてあちこち動かなければいけなかったので、その部分では、いいコンディションにできるぐらいのフィジカルの強化になった」と話し、今節の磐田戦を見据えた。中2日という日程ではあるが、今節はスターティングメンバーに名を連ねると見ていいだろう。

中村に限らず、天皇杯から中2日という日程はチームとしてもネックになるが、優勝への意欲が疲労を軽減させるだろう。樋口靖洋監督は「本来の力を出せていない印象」と長野戦を振り返りつつ、「反省する部分は反省し、ここから切り替えて残り3試合のリーグ戦に臨む」と意気込みを語った。
連戦だからこそ、支えとなるのはチームとしての基盤である。横浜FMのそれは、やはり守備面だろう。第26節・清水戦からクラブ新記録となる5戦連続無失点を達成。リーグ終盤戦も持ち前の堅守が光る。前節こそ名古屋に敗れたが、しっかりと微調整してくるはずだ。先の天皇杯を回避した中澤佑二をスタメンへ戻し、まずはリーグ最小失点(※第31節終了時点)の守りでリズムを作る。

一方の磐田は前節、アウェイで鳥栖に敗れ、クラブ史上初のJ2降格が決まった。今週の練習取材では、一部報道陣から「(目標としていたJ1残留を果たせず)モチベーションは?」というニュアンスの質問も出たが、それも仕方がない。関塚隆監督は「目の前の試合を全力で戦うのみ」と語ったが、J2降格という結果を踏まえれば、残念ながらその言葉に説得力はない。
とはいえ、先の問いかけはサッカーをプレーし、勝つことでサラリーを得ている選手、スタッフにとっては屈辱的な質問だろう。クラブ史上最悪の結果を残してしまった以上、どんな質問も真摯に受け止めるほかにないが、下を向かず、先の問いを“愚問”と言いきれる姿勢をホームで見せられるか。

磐田サイドのポイントは“中村封じ”である。関塚監督は「やはり中村選手が相手の中心。そこをどう止めるか。“潰し”にかかるぐらいじゃない」と横浜FM戦の焦点を語る。「シュンさん(中村)は攻撃の起点。そこにボールが入ることでスイッチが入る」と語るのはゲームキャプテン・駒野友一。無論、中村のみが要注意人物ではないが、まずは相手のレフティーの自由を制限することである。今季16得点のマルキーニョスも脅威ではあるが、前線への供給源を断てれば、失点のリスクを減らせる。
なお、日本代表の伊野波雅彦は21日にチームに部分合流。コンディションを調整し、今節に備えているが、ベンチスタートとなりそうだ。また、累積警告による出場停止で山田大記も欠くことになる。代役候補としては、DFラインには出場停止明けの藤田義明、菅沼駿哉。また、2列目には山本康裕、ペク ソンドンらの名前が挙がる。

磐田にとってはJ2降格決定後初のホームゲーム。試合結果を問わず、スタンドから痛烈なブーイングを浴びせられる可能性もあるが、全てを受け入れ、今できることをやるしかない。一方、タイトルの懸かる横浜FMも絶対に取りこぼせない試合となる。上位と下位。両者の立場は全く異なるが、リーグ最終章にふさわしい熱いゲームを期待したい。

以上

2013.11.22 Reported by 南間健治
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

J.LEAGUE TITLE PARTNER

J.LEAGUE OFFICIAL BROADCASTING PARTNER

J.LEAGUE TOP PARTNERS

J.LEAGUE SUPPORTING COMPANIES

TOP