その一方で、ゴールを死守した秋元陽太は「勝てたことはうれしいけれど、自分たちのサッカーはできなかった。監督からの指示で守りに入ったわけじゃないし、G大阪の圧力でそうさせられてしまってレベルの差を感じました」と少し険しい表情。 それでもリーグ最多得点を誇る強力な攻撃陣をシャットアウトして、手応えをつかんだのも事実です。しかも、G大阪戦といえば秋元にとって苦い経験をした相手でもありました。
今季第16節にホーム・ニンスタでG大阪と対戦した時、愛媛は加藤大のゴールで先制しましたが、後半にG大阪の日本代表コンビにゴールを奪われて敗れました。その逆転ゴールを決めたのが、遠藤保仁でした。しかもその得点は、CKを直接決められるというGKにとっては屈辱的な失点。CKに対して秋元が前に出る癖を遠藤は見逃さず、直接狙って勝負を決めるゴールを奪ったのでした。
「あのことがあったから、改めて課題を持ってトレーニングに取り組めた。だから、今回は遠藤選手が最後にボールに目をやるまで集中していました。そういう意識が生まれたのも、あの1点があったから。だから、今回の結果は成長できた証だと思います」と胸を張る秋元。G大阪戦はもちろん彼だけでなく、愛媛の選手全員に大きな自信を与えた1勝になったことでしょう。
しかし、まだまだリーグ戦は残り7試合あります。17位という不本意な成績に甘んじている愛媛の選手たちにとって、意地を見せる戦いは続きます。「あと7試合全部勝ちたいし、最後まで頑張ってチームに貢献したい」とアライールが語れば、秋元も「特に残りのホーム3試合は結果にこだわる。サポーターの皆さんにはこの1年間がっかりさせてしまったこともあったけど、この3勝で『また来季も応援したい』と思わせる試合がしたい」とホームゲームの必勝を宣言。その今週末のホームゲームは、昇格に望みをつなごうとしている東京V戦。今回も難しい試合になることは間違いありませんが、G大阪戦で得た自信を糧にホーム3連勝の第一歩を踏み出してほしいものです。
以上
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10月6日(日)J2 第36節 愛媛 vs 東京V(14:00KICK OFF/ニンスタ)
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2013.10.03 Reported by 近藤義博