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【J2日記】福岡:夏休みの思い出〜まとめてアウェイぶらり旅(13.09.17)

さて【J2日記】「夏休みの思い出」最終章は、パソコンの中に資料だけ溜め込んだまま書いていなかったアウェイ取材日記。夏休みが終わってからまとめて書くのは、小学生の頃の夏休みの宿題を思い出す気分だが、まあ、夏休みとはそんなものだ。多少、季節外れになってしまった感がなくもないが、記憶をたどりながら、試合前後の町歩きの思い出を紹介したい。

夏休み最初のアウェイ遠征は第26節・京都戦。
まずは「京都の台所」と呼ばれる「錦市場」(写真1)へと足を運ぶ。アーケードに覆われた全長約390mの小路に、食料品を中心に大小約130の店舗がひしめきあう商店街には、豆腐、お茶、和菓子、漬物、ハモの専門店や、玉子焼き専門店など、京都らしさが感じられる食材が並ぶ。うれしいのは、それぞれの店先で、串に刺した食材を200円程度の手軽な値段で提供していること。ハモの天ぷら、玉子焼き、豆腐、水饅頭、冷やし飴等々、あれこれつまみながら歩いていると、子どもの頃に駄菓子屋で買い食いしていた記憶が蘇る。
そして、試合翌日には「哲学の道」を1人で歩く(写真2)。少々疲れ気味の頭を休め、私の心を支配する煩悩を捨てるために選んだのだが、すれ違う若い女性についつい目を奪われて「四十にして惑わず。五十にして天命を知る」という心境には程遠い自分を自覚する(汗)。しかし、私の人生の目標は、死ぬまで人間臭くいること。それはそれで悪くない。

続くアウェイは第28節・G大阪戦。心斎橋筋から千日前まで続く繁華街を歩いていく。大阪に行った時は必ず通るお気に入りのコース。様々な店がゴチャゴチャとひしめき合っている風景に大阪の匂いを感じながら、いつものたこ焼き屋に立ち寄る(写真3。ここ「わなか」のたこ焼きは、C大阪戦でスタジアムグルメとしても販売されています)。たかがたこ焼き。されどたこ焼き。材料は日本全国どこでも手に入るものしか使っていないのに、なぜか大阪のたこ焼きは特別な味がする。しかも、福岡のラーメン屋よろしく、どの街角を歩いても「たこ焼き」のノボリが目につく。さすがは「粉もん」文化の大阪だ。
そして大阪ではおもしろい体験もした。新世界でfacebookで呟きながら串カツをつまんでいると(写真5)、その「呟き」に反応してくれたことで知り合ったサポーターと偶然にも新世界でばったり。そうこうしているところへ、今度は別のサポーターからおいしいたこ焼き屋を知らせてくれるコメントがfacebookに届いた。名前は「やまちゃん」(写真4。 http://tabelog.com/osaka/A2702/A270203/27002750/ )。早速、天王寺まで足を伸ばして、お勧めの「たこ焼きベスト(何もつけていないもの)」を口に運ぶ。しっかりとした味が付いた、たこ焼きは最高の味だった。こんなコミュニケーションが取れるのも通信手段が発達したからこそ。なかなか楽しい経験だった。

第30節は水戸戦へ。水戸へは試合当日に入り、翌日の午前中に離れるスケジュールのため、ぶらり旅は満喫できず。それでも納豆は食べなければと、知人のサポーターと夜遅くに駅前の居酒屋へ。定番の納豆オムレツに始まって、納豆の唐揚げ、揚げ出汁納豆、納豆キツネ焼きと、ひと通りの納豆メニューを食す(写真6)。この日の試合は引き分け。試合前に食べておくべきだったかもしれない。

夏休み最後のアウェイ旅は第31節・神戸戦。目指すは南京町(写真7)の奥まったところにある「飲茶 香港」( http://tabelog.com/hyogo/A2801/A280102/28010132/ )。ここの豚耳の煮込み(写真8)が大好きで、神戸に行った時は必ず立ち寄る。プルプルとした食感と、軟骨のコリコリした食感が相まって美味。その味は今年も変わってはいなかった。そして南京町での楽しみ方は、ところ狭しと並ぶ屋台で食べ歩きすること。単純な味の比較で言えば、もっとおいしい高級中華料理店はいくつもあるだろう。でも南京町の魅力は、この町の雰囲気そのものを丸ごと楽しむことにあるのだから、細かいことは気にしない。どの店も似たようなものが並ぶが、どこがおいしいかは自分の嗅覚だけが頼り。当たっても外れても、それはそれで楽しいものだ。
南京町でお腹を満たしたら新長田へ。「鉄人28号」に会いに行くためだ(写真9)。私が初めて「鉄人28号」を見たのは小学1年生の時。ブラウン管を通しての出会いだった。あれから50年。ようやく会えた等身大の鉄人は、子どもの頃の記憶通り、いやそれを上回る力強いものだった。その感動に、思わず「ビルのまちにガオー!夜のハイウエーにガオー!」と歌い出す。この「鉄人28号」は、作者である故横山光輝氏が神戸出身であったことから、震災復興と地域活性化のシンボルとして作られたものだが、今までも、これからも、地元の人たちに力を与えてくれるはずだ。だって鉄人28号はスーパーヒーロー。それは今も昔も変わらない。

さて、手を付けずにいた私の夏休みの宿題も2週間遅れで完結(汗)。次の遠征は週末の山形だが、これからは遅らせることなく書いていこうと思う。でも、子どもの頃も夏休みが終わるたびに、毎年そんなことを決心していたような…。

以上

2013.09.17 Reported by 中倉一志
(C)中倉一志

写真1:京都の食材が並ぶ「錦市場」。地元の人たちや観光客で大賑わい

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写真2:「哲学の道」。哲学者・西田幾多郎がこの道を散策しながら思索にふけったことから名前が付いたと言われている。果たして私の煩悩は消えたのか?

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写真3:いつも行く千日前の「たこ焼き道楽 わなか」。外はカリカリ。中はトロトロ。気を付けないと火傷する

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写真4:facebookのコメントに誘われたやってきた「たこ焼き やまちゃん」。何も付けない「ベスト」は評判通りのおいしさ

(C)中倉一志

写真5:いまや串カツのテーマパークと化した新世界。何とも言えない雰囲気に包まれていた昔が懐かしい

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写真6:水戸では納豆を食べる。しかし、この日の試合は引き分け。試合後の反省会も、盛り上がりはいまひとつだった

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写真7:赤を基調にした派手な街並みが、中国の香りを漂わす神戸・南京町。最近では若い女性の姿が目立つようになった

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写真8:南京町でのお目当ては、豚耳の煮込みと、牛スジの煮込み。一度食べたらやめられない

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写真9:50年の歳月を経て初めて会えた鉄人。今も昔も、鉄人28号はスーパーヒーローだ

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