●手倉森誠監督（仙台）：
「毎年、控え室からここ（記者会見場）に来るまで同じ思いで来ているなと。今年こそは、鬼門と言われているところを突破して、優勝への道筋にしようという話をして挑みましたが……。
今年の清水に対して、われわれの仕掛けという部分、相手がブロックを組んで守ってカウンターというストロングポイントがある中で、（ボールを）持ちながらゲームを進めるのは準備してきました。その中でサイドの起点に、中列（ブロックの間）に収めた後のサイドバックの裏をはがす攻撃は、前半何回か破れたシーンが見られました。ただ、足下、足下ばかりで、大胆にね、大きなサイドチェンジでそこを破るという回数が少なかった。後半は、それをやりつつ、もっとシンプルに、サイドに早めにボールをつけようと。後半は足下のパス、長いパスというのを織り交ぜた展開で仕掛けようとした矢先に失点を食らって、その後に少しずつやろうとした部分がズレ始めて、自分たちのイージーミスから、気持ちのパスもつながらなくなったという展開になってしまったなと。今日はメンバー交代のところでも試行錯誤して、そういったところを修正しつつ、前の仕掛けの選手たちを投入して仕掛けたわけですが、逆にわれわれが自滅した試合だったと思います。
今、選手たちと話をしてきました。（ブロックを）組まれた、構えた相手に対して、われわれがまだまだ高まりを見せなければいけないというのは気づかされた試合だったと。あとひとつ、この試合で中断にならなくて良かった。しっかりと今日の負けを次の浦和戦（５／２９＠埼玉）で取り返して中断に入ろうという話をしました。
仙台のサポーターには本当に遠くまで足を運んでもらって、今年こそは、今年こそは、今年こそはと3年続けて来てくれていると思いますが、リーグ戦ではまだ一度も勝っていない相手に、今年こそホームではしっかり借りを返したいと思います」

Q：清水が少しシステムを変えて、4枚、4枚のブロックの間に1人アンカーを入れてきましたが、そこは想定外の部分もありましたか？
「いえ、アンカーを置いても、その4枚、4枚は非常に狭いユニットですから、そこをいかに釣り出すか、おびき出すかというところを今週トレーニングしたわけで。そこで（ブロックの間に）ボールが入った後、FWが何回か流れていく部分では突破できましたけど、3列目がフォローアップしていくときに少し距離があって、厚みのある攻撃というところに至らなかったのかなと思います」

Q：石川選手を途中から左サイドバックに起用して、かなり高い位置をとっていましたが、彼の評価は？
「まず、蜂須賀がフォローアップで追い越していくシーンが少なかったと。で、シンプルなビルドアップで少しミスを重ねて、ちょっと自信を失いかけていたことに対して、石川直樹を投入した。そういう意味では、彼はビハインドを負った後でも高い位置まで行ってクロスを試みたりしてくれたので、まずまずだったと思います。ただ、彼も私も結果には満足していないので、良かったとは言えないです。でも、久しぶりにピッチに立てて、彼も次は真ん中でもサイドでもやれるというところを、今日は示してくれたと思います」

以上