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【J2:第16節 札幌 vs 水戸】プレビュー:ともに明確な課題を持つチーム同士の対戦。“外弁慶”になってしまっている札幌は、地元ファンに歓喜をプレゼントすることができるか。(13.05.26)

北海道内もいよいよ初夏の入り口へと差し掛かりつつある5月最後の日曜日。この第16節では現在勝点20で13位の札幌が、同じく勝点20で11位につける水戸をホームに迎えて戦う。札幌は前節に続いての厚別競技場でのホームゲームだ。

札幌は前節、東京Vと対戦して1−1のスコアでドロー。劣勢だった前半に岡本賢明の3試合連続となる得点で先制するも、後半は好機を決められず、逆にリスタートから一瞬の隙を突かれて失点。終盤には負傷から復帰したばかりのエース、内村圭宏を5試合ぶりに投入したり、長身サイドバックの上原慎也を最前線に配置するなど、なんとか勝点3を奪うべく策を尽くしたが叶わなかった。

「本当にたくさんのファン、サポーターの方に応援していただいたなかで、勝点3が取れなかったことは本当に残念」。試合後、財前恵一監督は本当に悔しそうに振り返った。今シーズンここまで、ホームで7試合を戦いながらも白星は1つだけ。地元でなかなか結果を出せていない状況に「いつも力強い声援を送ってもらっているのに、それに応えられていなくて本当に申し訳ない」(砂川誠)と選手も悔しさを露わにする。

ただし東京V戦も含め、結果こそ確かに出ていないが、内容としては惜しい試合ばかり。要所で得点を奪い切れなかったり、リスタートを含めてちょっとした隙から失点をしてしまったりという流れが多い。「課題はハッキリしている」と奈良竜樹は言う。その課題をクリアーし、地元ファンに大きな歓喜をプレゼントしたいところだ。アウェイゲームでの成績は上々なため、ホームで結果が出せるようになれば一気に流れを引き寄せられるはずである。

一方、水戸の前節はホームで岐阜と対戦して4−1で快勝。16分に鈴木雄斗、24分に山村佑樹、45+1分に橋本晃司が得点し、後半はビハインドを追う岐阜に押し込まれる時間帯があったものの、前半で試合を決めてしまった。

「全体的に入りもよくて、前半でしっかり点を取っていいゲームができたと思います」と柱谷哲二監督は満足げに振り返る。そしてこうも口にした。「ショッキングな前節の敗戦からよく立ち直ってくれた」。

その「前節」とは敵地で徳島と戦った試合のことで、16分、37分、45+1分に失点し、前半でほぼ敗戦が決してしまった。まさにその負け方を裏返したかのように岐阜戦では前半からゴールを重ねて勝利を得たとあって、単なる快勝とはまた違った喜びがあったということなのだろう。

ただし同時に、柱谷監督は課題も強調している。
「後半になってちょっと受けに回ってしまった。またボランチの悪い癖が出てさばけなくなってしまった」「攻めた状態で試合を終わりたかったんだけど、その辺はまだまだ」。90分を通してボランチがリズムよくパスをさばき、攻撃的な姿勢を貫けるかどうか。そこが今後の改善点となるわけだ。

そんな両チームが対峙するこの試合だが、ポイントはやはり双方がこの1週間でどれだけ課題を修正できるかだろう。札幌は攻守両面の要所でいかに集中し、プレーをやり切るか。水戸は能動的なパフォーマンスを最後まで継続できるか否か。どういうスコアの推移になるかはわからないが、課題をより改善したチームがタイムアップ時に歓喜を得ることは間違いない。

以上


2013.05.25 Reported by 斉藤宏則
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