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【ヤマザキナビスコカップ 清水 vs 甲府】プレビュー:富士山をはさんで縁の深いチーム同士が初勝利を目指して対決。フレッシュな新戦力からヒーローは誕生するか(13.03.19)

富士山をはさんで南北に位置するチーム同士ということで、「富士山ダービー」と呼ばれたこともある対決が2年ぶりに復活。ヤマザキナビスコカップの開幕戦は、両チームとも今季の公式戦初勝利を目指す戦いでもある。

とくに、前回のホームゲーム(J1第2節)で横浜FMに惨敗した清水としては、今度こそホームで勝つことが至上命題。もちろん予選突破という意味でも、3試合あるホームゲームに勝つことは欠かせない。そのためのメンバー選びに関しては、「今年もまたファイナルまで進み、今度こそカップを掲げるというのが第一の目標で、もうひとつの目標は若い選手たちに成長できる場を与えていくこと。そのためには(メンバーの)バランスを考える必要がある」とアフシン ゴトビ監督は言う。テストよりも結果を重視しなければならないゲームということを考えても、ここまでの主力と新たな力の適度なミックスという布陣になりそうだ。

ただ、そんな中でも出番を期待したくなるフレッシュな選手は多い。今季はまだリーグ戦での出場がない白崎凌兵もその1人。「スタメンで出て、得点やアシストでチームに貢献することが今年の目標。そのために今年は身体作り、体力作りも意識してます」と本人も意欲十分な中でなかなか出番がない悔しさを、この試合で爆発させてくれることを期待したい。
また、杉山浩太に膝の痛みがあるため、期限付き移籍から復帰したMF竹内涼などにもチャンスはあるかもしれない。日曜日の法政大学との練習試合でも良いプレーを見せており、竹内自身も「今は中盤を経由して前にいく攻撃が少ないと思うので、出場できたら自分がDFラインと前線をうまくつなぐ役目をしたいですし、そこから前にも飛び出していきたい」と語る。また、竹内が出場しなかったとしても、彼が言ったようなプレーは今の清水にもっとも必要な部分。それができる選手は揃っているので、本来の清水らしい組み立てを取り戻すという面にも期待したいゲームだ。
さらに、ルーキーの藤田息吹や三浦弦太、竹内と同じ復帰組の廣井友信や岡根直哉らも、チームの層を厚くするために、試合経験を積ませておきたい存在だ。そうした楽しみな選手たちの中から誰がチャンスをつかみ、チームに貢献してくれるのか。ナビスコカップらしい楽しみは、この試合にもたくさん詰まっている。

対する甲府としても、J1復帰後の初勝利が早く欲しい状況で、アウェイでも結果にこだわった戦いをしてくるはず。かつて頼もしい味方としてプレーしていたバレーと吉田豊が今は清水に在籍し、逆に清水でプレイしていた伊東輝悦と青山直晃が今は青いユニフォームで汗を流している。以前から指導者も含めて人材の交流が多く、縁の深いチーム同士なので、毎回お互いのサポーターの思い入れも強い試合になっている。
伊東と青山はケガでしばらく欠場しているが、もしかしたら青山の復帰はあるかもしれない。またバレーや吉田もどのように使われるかわからないが、甲府サポーターにとっても新戦力の発掘という意味での楽しみはあるだろう。
また前節の名古屋戦は、終了間際にミスからゴールを奪われて0-1という無念の敗戦だったが、「1ゲームごとに成長していくチームになるという意味では、前のゲームより成長していると思います」と、城福浩監督は悔しさの中で語った。この試合も、チームが成長していくためには大きな意味を持つはずだ。

ホームの清水から見ても、非常に一体感のある甲府というチームは、本当に難しい相手であり、きわどい勝負になる可能性は高い。その中でお互いに勝点3を取りきるには、ワンチャンスを生かすヒーローやラッキーボーイの存在も欠かせない。それが経験豊富な選手の意地から生まれるのか、出番を得た新戦力の躍動から生まれるのか。注目選手の動きをスタンドから見守りながら予想するのも一興ではないだろうか。

以上

2013.03.19 Reported by 前島芳雄
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