NEXT GENERATION MATCHは、Jユースと部活の“オールスターチーム”が対決する大一番である。過去3回(※NEXT GENERATION MATCHの名称は2011年から)の対戦成績はU-18 Jリーグ選抜の2勝1分けで、日本高校サッカー選抜に対して優勢だ。ただ今年の高校選抜は力の入れ方が例年と明らかに違い、「やりそう」と評判だ。
従来の高校選抜は、選手権の優秀選手で構成されていた。しかし今年は本大会に出ていない選手、早くに敗退した選手にも門戸が開かれた。そういう選手を招集して新たに行われたのが“予備選考合宿”で、GK小川司(大津高)、DF室屋成(青森山田高)、MF磐瀬剛(市立船橋高)、FW浅野拓磨(四日市中央工業高)、FW田村翔太(四日市中央工業高)、FW平秀斗(佐賀東)の6名が、“予備”から本選考、日本高校選抜と引き上げられている。室屋は一昨年のU-17W杯で世界8強に貢献したSB。浅野、田村、平の3名はJリーグ入りが内定している有望FWだ。もちろん選手権で実力を証明した選手も、多士済々である。大会得点王に輝いた仙頭啓矢、小屋松知哉の京都橘2トップは、連携と迫力を選抜チームに持ち込んでくれるだろう。チームの最終的な目標は春の欧州遠征だが、“国立”でのプレーと、初勝利に対して彼らの意欲は高い。
迎え撃つJユース選抜は、例年通り“高2以下”の編成で、高校選抜に比べて1学年のハンデがある。しかし集まるタレントの質や一貫教育、恵まれた環境という強みがJユースにはある。それを証明しているのが過去3戦の結果であり、そこから輩出された選手の活躍だ。昨年の“ネクジェネ”はJユース選抜が3-0と勝利しているが、ゴールを挙げた3名(岩波拓也、石毛秀樹、中島翔哉)は、いずれも“高校生Jリーガー”として既にリーグ戦出場を果たしている。特に石毛はJ1清水で12試合に出場し、中島翔哉(東京V)もJ史上最年少のハットトリックを達成するなど、鮮烈な活躍を見せた。Jユース選抜は日本代表への登竜門というだけでなく、来年再来年のJを賑わせる選手を見つけられるチームだ。
Jユース選抜は、Jユースカップを制した札幌勢を中心に、多彩な顔ぶれが揃った。札幌U-18は2年間で11名のトップ昇格選手を出したアカデミーだが、現2年生も先輩に勝るとも劣らぬ人材揃い。特に内山裕貴は強さと賢さ、つなぎの技術を兼ね備えた万能CBだ。清水ユースから選出されたMF宮本航汰、FW北川航也の1年生コンビも期待大。どちらもU-17代表として、今年の世界大会で活躍を期待される選手だ。DF大谷尚輝(広島)、GK伊藤俊祐(柏)の両選手も、トップチームの登場を前に、きっと気持ちが入ったプレーを見せてくれるだろう。
キックオフは10時40分。試合は35分ハーフで行われる。「早起きは三文の得」と申しますが、2月23日はぜひ一足早く国立競技場へ来て、日本サッカーの未来を担う選手の台頭を確かめてください。決して前座試合ではないこの一戦、見逃すには勿体ない試合です。
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