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【J1:第4節 磐田 vs 柏】レポート:前田遼一の一発で昨季リーグ王者をノックアウト。柏を下した磐田が単独2位浮上!(12.04.01)

この試合、磐田の選手たちは背番号1と『NEVER GIVE UP』とプリントされたシャツを着てピッチに入場している。長期離脱を余儀なくされた川口能活を思い、選手サイドからリクエストがあったという。前節・G大阪戦では得点を決めた前田遼一が背番号1のユニフォームを掲げ、第2節の鳥栖戦では同じく得点を決めた山田大記が長期離脱中の山崎亮平、金園英学の背番号入りリストバンドをアピールするパフォーマンスを見せたが、チームが一丸となってシーズンに臨むという心構えが、改めて垣間見えた場面だった。

“ヨシカツコール”が響く中で始まったこの試合、磐田・森下仁志監督は前節・G大阪戦で負傷交代となった金沢浄に代わり宮崎智彦を先発起用。対する柏・ネルシーニョ監督はジョルジ ワグネルをサブに置き、水野晃樹を先発起用。中盤の左サイドに置いて磐田の右サイド・駒野友一にぶつけると共に田中順也、工藤壮人の2トップでこの試合に臨んだ。

勝敗を分けたのはチャンスを確実にものにするか否かという点だった。26分、中盤の高い位置で山田がカットしたボールは前線の前田の下へ。これを確実にコントロールした前田は右サイドの松浦拓弥へグラウンダーでパス。松浦が右サイドでクロスを上げる瞬間に相手の視界から消えた前田がファーサイドで合わせ、磐田が均衡を破った。パス&ム―ブという点で「ずっと練習でやってきたことが試合で出た」(松浦)形の得点だった。

1点ビハインドとなった柏もその後盛り返す。ゴールこそ奪えなかったものの、レアンドロ ドミンゲスは最後まで磐田の脅威となり、決定的な場面を何度も作った。後半途中には澤昌克、ワグネルの2枚同時投入でさらに前へ比重を置き、終盤にはリカルド ロボも投入したものの、最後まで同点ゴールは奪えず。試合後、ネルシーニョ監督は「決定力に欠いたゲーム」と嘆いたが、その言葉に尽きるだろう。リーグ4戦目にして早くも2敗目を喫することになったものの、悲観すべき内容でもなかった。

勝利した磐田の選手たちは試合後、バックスタンド前に集まり、タオルマフラーを手にサポーターと共に喜びを分かち合った。『線路は続くよどこまでも』の“線路”を“勝利”に置き換えた凱歌の歌詞を覚えきれていない選手もいたが、「テンションだけは高めにいった(笑)」(八田直樹)。試合前は春の嵐に見舞われたヤマハスタジアムだったが、このゲームに足を運んだサポーターは何を感じただろう。クラブは“90分間以上”の価値を生み出すために試行錯誤を続けている。

以上

2012.04.01 Reported by 南間健治
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