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【キャンプレポート2012:横浜FC】2月11日(土):主力が出場した1、2本目は疲労の中でも仙台と互角の戦い。戦い方の使い分けに成果あり。(12.02.11)

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日南キャンプに入ってから3試合目の練習試合となったこの日。仙台のキャンプ地である延岡市の西階(にししな)陸上競技場に乗り込んで、J1仙台との練習試合(45分×3本)に臨んだ。怪我からの復帰を目指す武岡優斗と、軽い怪我ながら無理を避けた田原豊、永井雄一郎は帯同せず、夫人の出産で合流が遅れたカイオもこの試合には出場しなかったが、その他の選手は出場した。

岸野靖之監督は、この練習試合に臨むにあたってのテーマを以下のように述べていた。

「昨日も含めてずっと2部練習をしていて、選手を追い込んでいるので、今日はきついと思う。しかし、こういう厳しい状況でどれぐらい前から行けるか、そして(戦い方の)使い分けができるか。この2つが今日の練習試合のテーマ」

主力組が出場した1、2本目の結果は0-0、0-1で合計は0-1と敗れたが、上記のテーマ、特に2つ目の「使い分け」というテーマに照らし合わせると、ある程度の収穫があったと言える。単にいつでも前からがむしゃらに守備するのではなく、チーム全体として中盤にコンパクトなブロックを作る時と、前からプレッシャーを掛ける時の判断がチームとして統一されており、ボールを奪う狙いは常に持ちながらも、無駄なリスクを負わない守備を披露した。

「使い分け」は攻撃の面でも表現されていた。1、2本目では、ポストプレーに絶対的な自信を持つ大久保哲也と、裏に抜ける動きに特徴がある難波宏明が2トップを組んだが、裏のスペースを使う場面と、大久保のポストプレーを使う場面の意識がチーム全体で統一されており、その後の攻撃の展開では、フィニッシュまでつながる形を何度も作り出していた。さらに右サイドハーフの内田智也も攻撃に移った時のビルドアップからフィニッシュまで躍動。しっかりとした狙い通りのサイド攻撃が何度も見られた。残念ながらゴールラインを割ることができなかったが、惜しい場面も何度もあり、攻撃についても戦術的な底上げができていることを十分に感じさせた。次の課題は、個々の攻撃のスピードアップだろう。仙台も守備意識が高く、判断が遅れた時に攻め手が狭められてしまうシーンがたくさんあった。その意味で、攻撃時の流れをさらにスピードアップできるようにすることが今後の課題になる。

もう1つのテーマである「厳しい状況での戦い」についても成果があったと言える。仙台が2本目の途中で選手を大幅に入れ替えるまで、ほぼ互角の戦いを展開した。仙台とは対照的に、横浜FCは70分過ぎに1人の交代を行ったのみで、10人は90分を戦った。失点は、仙台の選手交代後の運動量の差によるもの。運動量の差がプレーに現れるようになり、中盤で後手を踏むようになる。その影響で、ボランチとDFの守備にずれが生じたところから中央を空けてしまい、武藤雄樹がゴールゲットした。公式戦では、選手交代によってそのような事態は起きないと思われる。厳しい状況での戦い方に、ある種の見極めができたと言えるのではないだろうか。

3本目の頭からは、契約は締結していないが、横浜FCの練習に参加しているホベルトが出場。最初は15分の予定だったが、本人が続行を希望し26分までプレーをした。怪我明けでの不安を感じさせることなく、ホベルトらしいキープ、ボール奪取、そして左右への散らしなど、ワンランク上のプレーを見せた。練習でのプレーの質も高く、岸野監督も「やっぱり彼が入ると違う」と述べており、横浜FCサポーターにとっては順調にコンディションが回復し、加入につながることを期待したいところだろう。

芝田貴臣フィジカルコーチも「練習量は多いが、大きなけが人もなく順調に来ている。工夫したメニューでぎりぎりの線をこなしているメニューで質の高い練習ができている」と手応えを感じている。開幕までの残り3週間で、積み上げてきたチームでの意思統一をゲームでの結果につなげるための詰めの段階に移ってくる。

以上

◆練習試合の結果
横浜FC 0−2 ベガルタ仙台(45分×3本)
1本目0−0、2本目0−1、3本目0−1

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2012.02.11 Reported by 松尾真一郎

この日の練習試合では、カズ人気もあってか延岡の西階運動公園陸上競技場が満員に。入りきれない人は、ゴール裏やバック側に誘導されていました。

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