★2012シーズン始動!ニューカマー・レコメンド
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昨シーズン、練習が終わると「キツイ」と叫んでその場で仰向けになる姿を何度も見た。週明けの先発組がコンディショニングを重視する日。決まって控え組は、コーチングスタッフの間では「鍛錬」とも呼ばれた、強度の高い練習メニューをこなした。フルコートに近い大きさでの5対5で、攻守の切り替えが速く、見た目どおりに負荷が高い。当然、本数を重ねるごとに乳酸が蓄積して体が重くなっていく。練習終了の合図とともに、選手たちはバタバタと倒れ、空を見上げることになった。柳楽は、ほぼ1年間その鍛錬を耐え抜いてきた。
充実したトレーニングを積み上げる一方で、F東京では今野泰幸、森重真人の高い壁に阻まれ続けた。しかし、たとえメンバー外になっても地道にトレーニングを積んできた。柳楽を年間通じて見守った長島裕明コーチも「1年を通じて成長した選手」と目を細める。
読みを生かした守備に加え、DFながらもその攻撃力の高さが魅力の選手だ。大熊清前監督も「元々、FWだから攻撃のセンスがある」と語っていた。技術の高さは折り紙付きで、最終ラインから正確なキックで広角に振り分けることができる。特にワイドの選手が縦へ抜け出したときのロングフィードには注目だ。また、「実は、持ってる」というFKも隠し持っている。練習試合や、紅白戦では、様々なバリエーションからの得点を挙げていて、セットプレーのこぼれ球を拾って得点へとつなげることも多かった。
まだまだ今年で27歳。とにかくいい男だ。ワイルドな見た目と違い、誠実なキャラクターはF東京のJ1昇格には不可欠な存在だった。今季J2参入2年目となる鳥取にとっても、2年連続で所属チームがJ1昇格を果たしている柳楽の経験はきっと生かされるはずだ。優れた危機察知能力と、展開力でチームの軸となれる存在でもある。昨季J2リーグ戦出場は1試合に終わったが、今季は公式戦のピッチに汗を落とすことができるはずだ。山陰出身の彼が、地元に近い鳥取へと戻り、積み重ねた努力が花開くことを祈ってやまない。
以上
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2012シーズンキックオフ!
FUJI XEROX SUPER CUP 2012
3月3日(土)13:35キックオフ/国立
柏レイソル vs FC東京
※同日開催 NEXT GENERATION MATCH
10:40キックオフ
U−18Jリーグ選抜 vs 日本高校サッカー選抜
※チケット好評発売中詳細は【こちら】
2012.02.11 Reported by 馬場康平