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【J2:第10節 千葉 vs 愛媛】レポート:問題点の修正が『組織的で堅実な守備』の復活という形で見えたのは愛媛。それでも、課題を多く残す千葉が見事なゴール2発で勝ちきる。(11.05.05)

5月4日(水) 2011 J2リーグ戦 第10節
千葉 2 - 1 愛媛 (14:03/フクアリ/11,834人)
得点者:27' 伊藤大介(千葉)、47' 関根永悟(愛媛)、90' 深井正樹(千葉)
スカパー!再放送 Ch183 5/5(木)後01:00〜
totoリーグ
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両チームにとって今節は敗戦で明らかになった問題点をいか修正し、勝利という結果につなげるかがポイントだった。そして、試合で修正がはっきりと目に見える形だったのは愛媛だったが、勝ちきったのは千葉だった。

今節が今季初スタメンの愛媛のMF渡邊一仁は、試合を最後までベンチから見ていた前節の0−3での敗戦を「今まで積み上げてきたものが崩れてしまったと思うぐらいの負け方」と評した。愛媛の武器である組織的で堅実な守備を取り戻すこと。それを目指した今節で、愛媛は立ち上がりからディフェンスラインを高く保ち、前線から最終ラインまでコンパクトにして戦った。前線から相手ボールを追い、球際での激しさは千葉の選手たちが「プレッシャーがすごかった」と口を揃えるほどだった。

一方、千葉は前節では攻撃の軸のFWオーロイが欠場し、思うようにフィニッシュの形が作れなかった。オーロイが不在でも得点できるか。それがポイントの今節は、FWオーロイはベンチスタートで、前節はFW青木孝太が務めた1トップに今季初スタメンのFW久保裕一。久保は本来オーロイのように前線に張ってロングボールを処理するタイプの選手ではないが、千葉はロングボールを多用して攻めた。だが、久保は体を張って奮闘したものの、うまく味方にボールを渡せない。セカンドボールとパスカットを意識した愛媛の守備もあって、千葉はボールを保持できてもフィニッシュの形をなかなか作れなかった。

だが、先制点は苦戦を強いられていた千葉に入った。この日は相手の隙を突いてスペースを狙ったパスを出し、自らゴール前に飛び出すプレーが目立っていたMF佐藤勇人が愛媛の渡邊のファウルを受けてFKを得る。26分、MF伊藤大介が蹴ったボールは横っ飛びした愛媛のGK川北裕介の左手を弾き、ゴールポストに当たりながらもゴールイン。流れの中からの得点に苦労していた千葉が、セットプレーのチャンスを生かして得点した。

次の『1点』が勝敗の行方を大きく左右する状況で迎えた後半。前半は1度しか決定機を作れなかった愛媛が、あっさりと同点ゴールを奪う。47分、FW齋藤学のパスを受けて右サイドで仕掛けた右サイドバックのDF関根永悟は、自分に対峙した千葉の左サイドバックのDF坂本將貴が間合いをきっちり詰めてこないのを生かし、クロスボールではなくシュートを選択。関根は思い切りのよいシュートを決めて同点にすると、1分後には千葉のFW深井正樹の決定的なシュートをヘディングで見事にクリアした。

後半に前述の深井の決定機を含め3度の決定機を作るも得点できない千葉は、69分にオーロイとMF太田圭輔を投入。オーロイの高さとポストプレー、太田のスピーディーな突破を生かして攻めるが、次の『1点』が遠い。だが、引き分けが濃厚になりつつあった45分、DF竹内彬のロングパスをオーロイがヘディングで落とし、ワンバウンドしたボールを深井が豪快なボレーシュート。強烈なシュートが決まって千葉が勝ち越した。

愛媛は2失点の敗戦だが、失点時の千葉のシュートはいずれも見事なもので、守備は前節から改善されたといえる。攻撃にもっと工夫と精度があればと悔やまれる一戦だった。
勝った千葉だが、オーロイ不在時の攻撃は改善の余地が大きい。オーロイ不在時の形の練習は少ないにしても、選手個々の状況判断と正確なプレーで大幅に改善できるはずだ。

以上

2011.05.05 Reported by 赤沼圭子
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