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【J1:第27節 F東京 vs 新潟】レポート:F東京と新潟が痛み分け。逃せば、必然のドロー決着。(10.10.24)

10月23日(土) 2010 J1リーグ戦 第27節
F東京 1 - 1 新潟 (15:05/味スタ/23,074人)
得点者:45' マルシオリシャルデス(新潟)、61' 梶山陽平(F東京)
スカパー!再放送 Ch181 10/26(火)後09:00〜
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F東京は、味の素スタジアムで新潟と対戦し、1-1で引き分けた。新潟が45分、マルシオ・リシャルデスのFKで先制。F東京は61分に梶山陽平のPKで同点に追いついたが、試合終了直前に新潟にPKを献上してしまう。しかし、F東京GK権田修一がビッグセーブし、勝点1を分けた。

「F東京は開始からもっと出てくるかと思っていましたが、引いてカウンターを狙っているようだった」(新潟・黒崎久志監督)
F東京は、試合開始直後から守備のバランスに細心の注意を払っていた。それによって徳永悠平と、梶山陽平のダブルボランチは、90分間を通してかなりの運動量を強いられたが、マルシオ・リシャルデス、ミシェウが出入りするバイタルエリアのスペースを上手く埋めた。彼らだけでなく、中盤の両サイドと、最終ラインも、うまく状況判断を下して中央を固めることができていた。それによって「後ろが少し重たくなった」(F東京MF徳永悠平)が、守備一辺倒にならず、カウンターと遅攻を織り交ぜて相手ゴール前まで迫る場面を何度か作ることもできていた。
「(F東京は)真ん中にボールを出させてそこで奪って速く攻めるということを狙っていたと思う。後ろではボールを回せていたが、なかなか前にボールを出すことができず、前半からやりづらさはあった」(新潟MF本間勲)
新潟はクサビのボールを打ち込むことができず、ブロックの中に入り込むことができなかった。こう着状態が長く続いたが、酒井高徳と、西大伍の両SBが高いポジションを取り、辛抱強くサイドを変えながらこの展開を打破しようとした。それが前半終了間際に実った。左サイドから中へと繋ぐと、2列目から飛び込んだ、マルシオ・リシャルデスがペナルティエリアのすぐ外でファールを受ける。マルシオは自ら得たFKを鮮やかに決めた。壁の左端に立った、F東京MF石川直宏の頭上を擦り抜けてゴールネットを揺すった。
F東京は1点のビハインドを負ったが、後半、攻撃の色を強めた。次々とゴール前まで迫り、何度も決定機を作り出した。61分に得たPKで同点に追いつき、さらに畳み掛けた。だが、シュートが枠を捉えきれず、追加点を奪うことができない。残り時間が少なくなり、守備のバランスを崩して攻めに出た瞬間、新潟にカウンターを食らってしまう。サイドを振られ、走りこんだ西へとボールが渡ると、リカルジーニョがペナルティエリア内で倒して痛恨のPKを与えてしまう。ただ、この窮地を権田が防ぐ。FKを決められていた、マルシオのキックに我慢強く反応し、両手でボールを弾き返した。数秒後、試合終了を告げる笛が鳴った。数多くの決定機を逃したF東京と、勝ち越しPKを逃した新潟。結果は必然のドロー決着に終わった。

それぞれにあった課題と収穫―

新潟は同点にされた後も辛抱強く守って耐えた。PKを外したものの、決定機を確実に得点へと転嫁したことは大きい。ただ、F東京が警戒していた攻撃のユニットが機能したかという点では不満が残ったはずだ。横幅を使うことは出来たが、縦への突破が少なく、相手の陣形を崩す場面は少なかった。得点に繋がったマルシオ・リシャルデスのように横の動きに、縦の動きを加える場面をもっと増やせば、さらに多くの決定機は作れていたはずだ。

一方のF東京は、大熊監督が話す「相手が嫌がること」が、このゲームでは実践されていた。「隙を与えず、逆にこちらが相手の隙を突きたい」という言葉どおりの展開だった。前半終了間際のFKと試合終了直前のPKに関しては十分な反省が必要だが、チームとしての守備と、攻撃という点では収穫も多かったはずだ。
「相手はポゼッションをしてくるので、縦パスを狙ってカウンターは狙っていた。これまで1.5列目で嫌なポジションを取る選手を掴みきれずにやられてしまうことが多かった。今日は意識して俺がマークに付くだけではなく、センターバックとマークを受け渡すことはできていた。今までできなかったところができたということはプラスに捉えたい」(F東京DF徳永悠平)
徳永が話すように積年の守備の課題は解決に向かいつつある。ただ、もう一方で決定機を外し続けたことは残された課題といえる。迫る水を背中に感じながらも、確かな収穫と、次への課題は出された。チームの前進に一段飛ばしはない。『Step by step』。どんな状況でも、方法はそれしかない。

以上

2010.10.24 Reported by 馬場康平
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