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【J2:第31節 草津 vs 水戸】水戸側プレビュー:北関東頂上決戦! 水戸が目指す究極のポゼッションで、草津の守備を切り崩し、2年連続北関東王者を狙う。(10.10.24)

10月24日(日)J2 第31節 草津 vs 水戸(16:00KICK OFF/正田スタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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「だいぶチームらしくなってきた」(小池純輝)。これまでチームの方向性について試行錯誤を繰り返してきたが、天皇杯3回戦清水戦、そして前節千葉戦を経て、今季の水戸の“確かな形”が見えてきた。いずれの試合も敗れはしたものの、水戸はコンパクトな守備で相手に激しいプレッシャーをかけ、ボールを奪うやいなや素早いパスワークで相手の守備を切り崩し、チャンスを作り出したのであった。

一言で言えば、『堅守速攻』であるが、水戸が繰り出しているのは単なる『速攻』ではない。テンポよくダイレクトパスをつないで、相手の守備陣形が整う前に攻めきる狙いがあるのだ。これこそ、昨年北関東流行語大賞に選ばれた「ポゼッションは死語」という言葉を生み出した木山隆之監督ならではの「究極のポゼッション」(大和田真史)。「いくらボールを回しても、それがゴールにつながらなければ何も意味がない。いかにゴールに効率よくたどりつくことができるか。ポゼッションはそれが大事なんだと思う」と木山監督が語るように、相手が守備陣形を整える前に攻め込むことができれば、それに越すものはない。清水戦、千葉戦ともに、その形から再三ゴールを襲うシーンを見せたのであった。

そのために必要となってくるのは、ボールを奪ってからの1本目のパスだ。そこでいいパスを出せるか、そして、ボールを奪った時点で周りの選手がいいところに動けているか。それが大事になってくる。前節千葉戦、インターセプトした大和田がそのままダイレクトで前線にクサビを入れるシーンがあった。そして、一気に常盤聡にボールが渡り、強烈なシュートを放った。惜しくもゴールポストを直撃してしまったが、ボール奪取からシュートまで5秒もかかっていなかった。そのシーンこそ、水戸の目指す形であったのだ。

また、第28節大分戦でのゴールが、今の水戸の理想の形と言えるだろう。最後尾の大和田が左サイドの保崎淳に素早く展開。保崎も手数をかけずに、縦に走りこんだ島田祐輝にボールを預け、一気にサイドを駆け上がった島田が鋭いクロスを上げた。そして、ニアに走りこんだ片山真人が合わせて、ゴールを決めたのである。最終ラインからわずか3本のパスでゴール、その間10秒もかかっていなかった。「全体として意識しているのは、ボールを取ったあとの1本目のパス。そこで落ち着いてつなぐことができれば、いい形で攻めることができている。横パスに逃げることよりも、常に縦を考えることが大事。縦にボールを入れることを第一選択にすることができている」と大和田は言う。まだミスが多く、パスをカットされ、ピンチを招くシーンも多いが、それでもトライする姿勢を選手たちは見せており、清水や千葉といった強豪に対しても通用するということが判明した。ジャックナイフのように鋭利な水戸の「究極のポゼッション」が、今節、草津を切り裂くこととなる。

狙いとするサッカーができるようになっているのも、若手の成長があるからこそ。これまでなかなか自信をつかめなかったボランチの村田翔が今ではズバズバと鋭い縦パスを打ち込むことができるようになっており、そして、常盤聡が自慢のスピードと体の強さを生かしてゴールに向かうことができている。さらに作田裕次の最終ラインでの落ち着きもさらに強まっており、彼らが本当の意味で主力となり得ている。だからこそ、吉原宏太という大黒柱を失っても、強くたくましく戦うことができているのだ。

今節、水戸が草津を叩きのめせば、2年連続での北関東王者に輝くことが決定する。それはもはや北関東に敵なしということを意味している。昨季の主力が引き抜かれ、若い選手を中心にチームを作ってきた中でその栄光を勝ち取ることに大きな意義がある。無限の可能性を秘めた水戸の若手たちが北関東の新たな歴史を作り出す。その最初のページには、2010年10月24日、水戸が草津を完膚なきまでに叩きのめすシーンが描かれることとなるだろう。

以上

2010.10.23 Reported by 佐藤拓也
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