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【J2:第19節 福岡 vs 岡山】プレビュー:これからのチームの行方を左右する試合。チャレンジャー精神で岡山を迎え撃て(10.07.23)

7月24日(土)J2 第19節 福岡 vs 岡山(18:00KICK OFF/レベスタチケット販売はこちら
スカパー!生中継 Ch171 後05:50〜
--試合速報--
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篠田善之監督が大きな声で激を飛ばす。選手の間でも様々な声が飛び交う。雁の巣球技場では緊張感が張りつめた中でのトレーニングが続いている。

約1カ月の中断期間を挟んで迎えた再開初戦の草津戦。大事な試合であることも、難しい試合になることも、巻き返しを図る草津が積極的に戦ってくることも分かっていた。しかし、心身ともに万全の準備をして臨んだはずの試合で、福岡は自分たちのサッカーを表現することなく敗れた。それは今シーズン最悪とも言える試合で、結果はもちろん、アグレッシブさを表現できなかった内容は、チームを含め、福岡に関わる人たちの多くに危機感を抱かせるものだった。
そんな中で迎えるホームゲーム再開初戦。その重要性は単なる1試合ではない。前半戦で見せたアグレッシブでスピーディなサッカーを取り戻すことができるのか。それとも悪いリズムを引きずってしまうのか。その結果によっては、今後のリーグ戦の展開が大きく変わりかねない。福岡にとっては結果も内容も求められる試合になる。

その試合に迎えるのは岡山。ここまで4勝3分10敗の17位と不本意な成績に甘んじているが、その実力は決して下位チームのそれではない。前節の水戸戦では、影山雅永監督が中断期間中に鍛え直したと言う、走り負けない運動量と球際での激しさでペースを握り、最後の瞬間まで積極的に前へ仕掛け続けて8試合ぶりの勝利を飾った。その戦いぶりからは、後半戦で巻き返すという強い姿勢が感じられた。「岡山はいい形で勝利してレベスタに乗り込んでくる。難しいゲームになる」と大久保哲哉は警戒を強める。

高い位置からボールに積極的に働きかけるのが岡山のスタイル。奪ったボールはツインタワーの三木良太、李東明にシンプルに合わせ、落としたボールに積極的に働きかけて、そこからサイドへ展開するのが攻撃のパターンだ。そして、チャンスと見るやゴール前に人数をかけて積極的にゴールを狙う。その攻撃を支えているのがハードワークで中盤をコントロールするキム・テヨンと田所諒のダブルボランチ。そして、最も警戒しなければならないのが、高い位置から低い位置まで自由に動き回って攻守に渡ってチームをけん引する川原周剛。高い技術、スピードに加え、ハードワークを厭わない川原を自由にさせるようだと、福岡にとっては厳しい展開になりかねない。

福岡にとってのポイントのひとつはラインを下げないこと。草津戦では前線に残るラフィーニャに振り回されたが、岡山の2人のターゲットマンを気にしてラインが下がるようだと、セカンドボールを支配された草津戦の二の舞になりかねない。そして、前から仕掛けてくる相手を受けてしまわないこと。激しいプレッシャーをかわすためにロングボールを使うことも必要だが、前から仕掛けるという自分たちの最大の特徴を忘れてはいけない。相手をいなすこともひとつの方法だが、草津戦の内容を払拭するには、怖がらずに前から仕掛け返すことでリズムを刻みたいところだ。
そして、勝敗を分ける最大のポイントはゲームの入り方にある。「前半戦に成績を残せたのはチャレンジャーとして120%の力で戦ってきたから。後半戦も、チャレンジャーとして戦って、ようやく勝ちが転がってくるくらいの気持ちでやらないといけない」と話すのは丹羽大輝。キックオフのホイッスルと同時に挑戦者としての姿勢が見える戦い方が何よりも必要だ。

それでもゲームは生き物。90分間の中には必ず苦しい時間帯がある。その時間帯を耐えてこそ勝利が転がってくる。大久保は話す。「今までは悪い流れの中でも失点せず、そしてゴールを奪うことでいい方向に向いてきた。けれど敗れるときは、悪い時間に点を取られて、そして点を取れずにズルズルといってしまっている。悪い流れになった時に失点しないことが何よりも大事」。
思うように行かないときに、ピッチの中で選手たちがどのように対応し、流れを変えるために監督がどのような采配を振るうのか。その部分にも注目したい。

さて、残るリーグ戦は19試合。まだまだ山もあれば、谷もある。前半戦を4位で終えたとはいえ、それは将来の何かを保証しているものではなく、福岡はまだ何も手にしていない。そして、最終的に目的を達成するには、自分たちの前に現れる障害物をひとつずつクリアしていくしかない。そのひとつが敗戦の後の岡山戦。福岡らしいアグレッシブでスピーディなサッカーがよみがえることを誰もが願っている。

以上

2010.07.23 Reported by 中倉一志
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