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【J2:第42節 讃岐 vs 千葉】レポート:アクシデントに見舞われるも、決定力の違いを見せた千葉が勝利し3位でプレーオフ進出。讃岐は入れ替え戦に向けて勢いをつけられず、連敗でリーグ戦を終える(14.11.24)

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J2・J3入れ替え戦に向け良い流れをつかみたい讃岐と、自力でJ1昇格プレーオフ進出を決めたい千葉。共にリーグ戦後の戦いを占う試合は、声援、悲鳴、そして歓喜の声がスタジアムを包みこんだ。

讃岐は高い位置から相手にプレッシャーを掛け、13分に相手のパスミスからボールを奪った木島良輔がゴール前まで切り込みミドルシュート。さらにその3分後には高木和正からのクロスに、西野泰正が頭で合わせるなど先制点を狙う。対する千葉も細かくパスをつなぐサッカーを見せ、縦への展開や左サイドから中村太亮が仕掛けクロスを放つなど一進一退の攻防となる。

しかし28分、センターライン付近で讃岐の藤井航大と千葉の森本貴幸が接触。頭から倒れ込んだ森本は、激しくピッチに叩きつけられて立ち上がれず、試合は一時中断。ただごとではないと察したサポーターからは悲鳴のような声も聞かれ、一瞬にして会場は凍りついた。両チームのサポーターから必死の森本コールが続いたが、結局森本はそのまま救急搬送され無念の交代。急きょケンペスが入り30分の中断後試合は再開された。

動揺が広がる両チーム。しかし、その動揺を力に変えたのは千葉だった。前半終了間際、キム・ヒョヌンからのロングボールにケンペスが反応。胸でボールを落とすと、豪快に右足を振り抜き千葉が先制。決めたケンペスは「アクシデントからの出場で難しい状況だったが決められてよかった」と語り、さらに「あの得点は森本に捧げるゴールだった」とも話し、両手の人差し指を並べ負傷交代となった森本の背番号11を作ると、盛り上がる千葉サポーターに大きく掲げた。

対する讃岐は1点を追う展開となった後半、福家勇輝、我那覇和樹と前半とは違うタイプのFWを投入。左サイドを中心にクロスボールやゴール前まで切れ込む攻撃を見せるも、なかなかゴールネットを揺らすことができない。
逆に千葉は攻撃の機会は少なくなったものの、課題だった守りでの対応が随所に冴え、粘りの守備を見せる。そして試合終了間際には、讃岐の山本翔平のファウルが一発退場の判定となり、これで勝負あり。結局1−0で千葉が逃げ切り勝点3をGET。リーグ最終戦を見事勝利で飾り、順位も3位に上げてJ1昇格プレーオフ進出を決めた。

千葉・関塚隆監督は「3位になれたことに非常に満足。選手たちがよく最後まで集中力を切らさずに戦ってくれた」と語り、アクシデントに襲われながらも、試合終了まで気を抜かず戦い抜いた選手を称えた。また今後の試合については「まだ何も勝ち取ったわけではないので、やはりここからが本当の戦い」と、3日後に控えた天皇杯準決勝(11/26vs山形@ヤンマー)、そしてJ1昇格プレーオフ(決勝 12/7@味スタ)に向けて気を引き締めていた。

対して敗れた讃岐・北野誠監督は「ロングボールに対して完全にボールウォッチャーになってしまった。そこが今年1年の課題だったので、今年を象徴する試合だった」と、最終戦もその課題を克服できなかった。また退場となった山本翔平は1試合の出場停止の見込みで、J2・J3入れ替え戦の第1戦は出場できず、大一番を前に讃岐としては大きな痛手となった。
ただ「千葉に対して対等以上の戦いができた。山本翔平の退場については残念だが、しっかりとうちのサッカーができれば良い結果が出るはず」と、J2・J3入れ替え戦に対する強い気持ちを語った。

これでJ2リーグ戦は全て終了し、ここからは短期決戦へと突入する。このゲームで勢いをつけた千葉は、1つ上のステージを目指し悲願のJ1復帰を狙う。対してホーム2連敗でリーグ戦を終えた讃岐は、もう一度自分たちのサッカーを取り戻しJ2の舞台を何とか守り抜きたいところだ。

以上

2014.11.24 Reported by 小谷秀斗(オフィスひやあつ)
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