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【J2:第37節 湘南 vs 長崎】レポート:前半リードを奪った長崎が逃げ切り4試合ぶりの勝点3。湘南は今季ホーム初黒星を喫す。(14.10.20)

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ゲームは早々に動いた。2分、アウェイの長崎はセットプレーを得ると、石神直哉がゴール前に蹴り込み、こぼれ球に反応した小松塁が鋭くねじ込んだ。「前回僕らはホームで完敗しているので今日は負けられないという想いでした」11試合ぶりに先発した小松曰く。長崎が気持ちをゴールに結んだ。

丸山祐市を出場停止で欠き、各々のコンディションにも配慮した今週のトレーニングを経て、湘南の布陣はテコ入れされていた。序盤は丸山の位置に岩尾憲が入り、三竿雄斗がボランチに、3バックの左には島村毅が入った。

次第にポゼッションを高めていく湘南はしかし、相手にはね返され、あるいはラストパスが合わないなど攻めきれない。それでも三竿のパスに武富孝介が裏へと抜け出したり、遠藤航がミドルを狙ったりと、セカンドボールで先手を取りながらじわじわとゴールに近づいていた。

だが次にネットを揺らしたのは再び長崎だった。36分、石神のクロスはニアの小松を掠め、大外の古部健太がヘッドを合わせる。「(小松)塁さんがニアに入って来ていたのでそこに入れつつ、合わなくてもファーまで流れるイメージのボールを上げた。イメージ通りでした」DFとGKの間に絶妙なクロスを送った石神は振り返り、「武内が外を回ってくれたので、ルックアップしてじっくり見る時間もできた」と、マークを引きつけた武内大のオーバーラップにも触れた。

これまで複数失点自体が少ない湘南は、今季初めて2点のビハインドを背負って後半を迎えた。その後半は終始、彼らの手中にあった。遠藤が、三竿が遠目から狙い、後半から出場の大竹洋平もドリブルから際どいシュートを放つ。73分にはセットプレーの流れから、一度はボールを失うも敵陣で奪い返し、永木亮太のラストパスに攻め残っていた島村がきっちりと仕留めている。

「(中村)祐也がうまくニアのほうに走ってくれたので、ファーに抜けたらスペースが空いていた。(永木)亮太もほんとうにいいボールをくれたので、あとは流し込むだけでした」島村は反撃弾の一連を語る。だが一方で、「優勝が決まって、それでもみんな1週間奮い立たせて練習に取り組んできましたが、甘さが出てしまったかなと思います。最後はらしさを出せたかなと思いますが、やはりキックオフから自分たちらしさを出さなければこういう難しい試合になってしまう。勉強しなければいけない部分だと思う」厳しく振り返った。

球際に勝る湘南の攻勢はその後さらに加速したが、長崎も粘り強く最後までこれを凌ぎ、駆けつけたサポーターに歓喜を届けた。「今日は守備の時間が長く、あまり攻撃の部分でいいところが出せなかった。我慢の試合でした」勝利のなかにも小松は反省を口にした。チームにとって4試合ぶりの勝点3を残り5試合に繋げたい。

一方、この日の戦いを次に繋げるべきは湘南も同様だろう。立ち上がりの失点然り、後手を踏む戦いはらしくない。ただ、シュート数13対5、ゴールキック数5対18、コーナーキック数10対0という数字にも表れているように、ゲームを主導していたことは間違いなく、逆に言えばそのなかでしたたかに勝利を掴んだ長崎の集中力も浮かぶ。昇格や優勝が決まっても、トレーニングに注ぐ姿勢はバックアップメンバーを含め褪せていない。勝点を積み重ねながら学びを得、血肉にし、次へと繋げてきた彼らの志をあらためて思うとともに、そんな彼らにあって、37試合目にして喫した今季ホーム初黒星が糧にならぬはずがない。

J加盟後初のリーグ制覇をはじめ、「過去最強」の足跡を記録に刻む今季の彼らだが、それでもまだ道半ばということなのだろう。試合後のJ2表彰式の折、「来年度J1で大暴れしてください!」村井満チェアマンに贈られた言葉が彼らの行く宛てを照らすように響いた。

以上

2014.10.20 Reported by 隈元大吾
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