ガンバ大阪にとっては前節の鹿島戦に続き、正念場の上位決戦を迎える。相手は川崎Ｆ。先週のヤマザキナビスコカップ準決勝でも二度、対戦し、ホーム＆アウェイ戦を制してＧ大阪が勝利した相手だ。そのナビスコカップでは、初戦のホーム戦で３−１とＧ大阪が勝利したものの、アウェイ戦では２−３と川崎Ｆが勝利。ホーム＆アウェイ戦ということを考慮しなければ五分の結果となっていることや、前半戦の対決では川崎Ｆが勝利していることからも、難しい試合になることは間違いない。しかもＪ１リーグにおける現在の順位、勝点をみれば、この一戦が優勝争いに生き残るためにいかに重要な試合であるかは言うまでもないこと。激しいバトルが繰り広げられることだろう。

Ｇ大阪は先週のナビスコカップに続き、今週水曜日にも天皇杯準々決勝を戦っている。コンディションを考慮し、メンバーを大幅に入れ替えての一戦ではあったものの、ここまでのハードスケジュールを考えれば、その１試合だけで完全に疲労が払拭されたとは言い難い。ただ、その天皇杯を含め、勝ち続けている状況は良薬となっている。また天皇杯をベンチの外から見守った主力選手たちが、代わってピッチにたった選手の活躍や結果を刺激にしていないはずはない。それがいかにピッチ上でのプレーに反映されるかーー。攻守の要、DF今野泰幸が警告累積で欠場する状況もあるとはいえ、今の選手層の厚さを思えば不安はない。選ばれしメンバーがピッチでどんなハーモニーを奏でるのか、楽しみにしたい。

対する川崎Ｆはナビスコカップまでの連戦を終えた後、１週間の準備期間を経て万博に乗り込んでくると考えれば心身ともにリフレッシュされた状態にあることは間違いないだろう。またナビスコカップでは不在だった、日本代表FW小林悠の先発復帰も濃厚だと考えれば追い風は多い。ナビスコカップのリベンジを果たすためにも、またリーグ戦ではここ２試合、白星から遠ざかっている現状からも、更にいえば、ここ２試合の結果により２位につけていた順位を４位に落としている現状からも、アウェイとはいえ引き分け狙いでくることは考え難い。明確に『勝点３』を奪いにくるはずだ。

注目は両攻撃力の対決。ともに、攻撃でリズムを見出すチームだということも、実際に直近のナビスコカップの戦いや過去の対戦成績をみても、ハイスコアの戦いになっていることから『ゴール』の取り合いになることは必至。特にナビスコカップの１、２戦の戦いからも、相手が受け身になった途端に一気に畳み掛けるような攻撃を示せる力をもつ両者ゆえ、相手の守備は警戒しながらもいかに攻撃でペースを握り、先手をとれるかは試合の明暗を分けることになるはずだ。
「受け身にならないように、チームで押し込んでいくことを考えないと、ナビスコのアウェイ戦のような展開になってしまう。また両攻撃力を思えばこそ、先制点が一番大事。先手をとって優位に試合を運びたい（MF阿部浩之）」

Ｊリーグにおける過去の対戦成績はＧ大阪が10勝３分６敗。うち、ホーム戦は７勝２分と一度も負けていない。そのホームでの相性の良さを今回もみせつけることができるのか。注目の一戦は、14時、キックオフを迎える。

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2014.10.17 Reported by 高村美砂