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【J1:第28節 大宮 vs F東京】プレビュー:因縁のホームF東京戦。新生・大宮がその真価を問われる(14.10.18)

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前節・甲府戦の勝利によって、大宮は実に5カ月ぶりで降格圏を脱出した。8月末のさいたまダービー後に渋谷洋樹監督が就任してからリーグ戦は4勝1分。ただその内訳を見ると、3勝は徳島、清水、甲府と下位チームから奪ったものであり、上位の鹿島には圧倒的に攻められながらも相手のシュートミスに助けられ、カウンターとセットプレーでからくも勝利。川崎Fには順位通りの実力差を見せつけられて敗戦した。11月に再びリーグが中断するまで、F東京、横浜FM、神戸、広島と、中〜上位チームとの対戦が続く。ここからの4連戦こそチームの真価が問われ、そのスタートとなるF東京戦は、非常に重要な一戦となる。

大宮は15日に天皇杯準々決勝を戦っており、中2日となるが、甲府戦のスタメンから9人を入れ替えていた。もちろん高橋祥平と今井智基に疲労はあるが、F東京も森重真人、太田宏介が14日にシンガポールで行われたブラジル戦にフル出場しているため、コンディション面ではほぼ互角といえる。

F東京ホームでの前回対戦で、大宮は5−4−1の守備的な布陣を敷いていた。F東京は、ほぼ一方的に押し込みながらも攻めあぐね、試合終了直前、パントキックの対応ミスから長谷川悠の一発で涙を飲んだ。「ほとんどまともなシュートを打っていないチームが、試合を支配したチームに勝つということがある」と、試合後の会見で(マッシモ)フィッカデンティ監督は悔しさを露わにし、「チーム単位でこの負けを消化しなければいけない。これをチーム一丸となって乗り越えることができたときに、本当の強いチームがつくれる」と訴えた。F東京の無敗記録は、その直後から始まった。前節・仙台戦の敗戦で記録は14試合で途切れたが、「監督の戦術、守備のオーガナイズが洗練されて、春よりもチームとしての完成度が格段に上がっている」(渡邉大剛)ことは間違いない。総失点23はリーグ2位の数字。4−3−1−2の布陣で、2トップとトップ下の「3人を前線に残して7人で守ってしまえる守備力がある」(渋谷監督)のに加え、前線に3人残っているためにそこからのカウンターもスムーズだ。特に、代表にも招集されブレイク中の武藤嘉紀については、「カウンター時に裏へのランニングと、まずパスではなくドリブルでの仕掛けを選択してくる、守る側にとってやっかいな選手」(渋谷監督)と、要警戒で臨む必要がある。ただ、最前線の守備のスイッチと、攻撃でのボールの引き出しを担うエドゥーが出場停止なのはF東京にとって痛手だろう。ここまでエドゥー不在時に代役を務めた平山相太も離脱中のため、渡邉千真の起用が濃厚だが、その影響がどう出るか注目だ。

一方の大宮にとっても、「試合に負けて勝負に勝った」(今井)ような前回対戦は、決して愉快な思い出ではない。監督交代以来の結果によって「チームに自信がついてきている」(ズラタン)だけに、「前回みたいに押し込まれることはないと思う」(渡邉大)、「ベースを変えずに自分たちのやることをやれれば、前線は点を取ってくれる」(横山知伸)と、選手たちのモチベーションも高い。ただ、大宮の攻撃は現状、カウンターでの個人技頼みの部分が大きく、「それほどバランスを崩して攻めてはこない」(渡邉大)F東京に対し、時間をかけて攻めあぐねるようだと、F東京の組織的に整理されたカウンターの餌食になりかねない。ポイントは「中盤3枚の脇(のスペース)」(今井)。F東京の守備は3ボランチがハードワークしてスライドすることで成り立っているが、素早くサイドを変えて揺さぶり、またサイドで数的優位を作ることで、間が空いて中央に縦パスも入るようになる。故障から復帰したムルジャの試運転も天皇杯で済ませ、ズラタンとの2トップが復活し、家長昭博、泉澤仁の両サイドハーフも好調。そこにサイドチェンジの名手カルリーニョスが絡んで、いかにF東京の堅守を攻略できるか。ただし守備はその間も「カウンターのリスクマネジメントを怠らず、バランスを取らないとやられてしまう」(渋谷監督)。互いにカウンターが得点源のチーム同士だけに、スリリングな攻防になりそうだ。

実は大宮は、J1昇格以来、ホームでF東京に勝ったことがない。引き分けさえただの一度もなく、得点を挙げたのも昨年の渡邉大剛が初めてだった。まさに鬼門中の鬼門だが、ここを乗り越えれば残留を大きく引き寄せる一勝となる。水曜日、タイトルも狙えた天皇杯を落としたことで、渋谷監督は「眠れないほど悔しかった」というが、試練の4連戦のスタートを白星で飾れれば、その悔しさも報われるはず。またF東京といえば、大熊清前監督の古巣でもある。生まれ変わった大宮、その自信を本物にするためにも、過去と決別する勝利をつかみたい。

以上

2014.10.17 Reported by 芥川和久
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