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【J2:第31節 福岡 vs 水戸】プレビュー:激闘必至。攻撃力の福岡か。守備力の水戸か。見逃せない戦いがここにある。(14.09.14)

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前節の北九州との福岡ダービーで逆転勝ちを収めた福岡。敗戦を覚悟しなければならない展開から立ち直り、攻撃力を爆発させて5得点を奪った後半の戦い方は圧巻。ホームで敗れたリベンジを果たすという強い意志を結果に結びつけた試合だった。しかし、試合終了直後のミックスゾーンで選手たちの多くが口にしたのは、勝利の余韻に浸る言葉ではなく、次の試合に向けての言葉だった。
「次の試合に勝てなければ、今日の勝利の価値はなくなる」(城後寿)
激しい混戦が続くリーグ戦では、一喜一憂している暇はない。たとえ素晴らしい試合をしたとしても、試合終了のホイッスルが鳴れば、それは過去の出来事でしかなく、将来に何かを保証してくれるわけではない。常に前を向き、常に準備を怠らず、目の前の試合で勝利すべく全ての力を結集して戦うこと。それが、混戦J2を抜け出す唯一の手段だ。

そして福岡は開幕以来変わらぬ姿で、次節・水戸戦に向けての準備を積んできた。リーグ終盤戦に差し掛かったいま、それぞれの戦い方は、お互いに熟知している。負けられない戦いが続く中では、相手の特長を消し合う試合も増える。当然のように、思うようにいかない試合もある。それでもなお、厳しい戦いを制するのは、難しい展開の中で、如何に自分たちの戦いを徹底できるかどうかにある。そして、現在、福岡がプレーオフ進出圏内である6位と勝点差1の7位につけているのも、どんな時でも自分たちの戦いにこだわり、そして貫いてきたからに他ならない。トレーニングで徹底されているのは、アグレッシブにボールに対してプレッシャーをかけること。奪ったボールを素早く動かすこと。そしてゴールに向かってプレーすること。マリヤン・プシュニク監督が就任以来、徹底してきたプレーモデルで、残り12試合にプレーオフ進出をかける。

さて、対戦相手の水戸は、現在、8戦勝ちなし、4試合連続無得点、そして順位は福岡と勝点差10の17位と、数字だけで判断すれば福岡の優位は動かない。しかし、プシュニク監督は次のように話す。
「この4試合で得点がなかったからと言って、水戸を侮ってはいけない。水戸には、いい選手も、経験のある選手もいる。油断のできない相手」
実際、その内容を見れば、17位に甘んじているようなチームではないことが分かる。プシュニク監督が警戒心を隠さないのは当然のことと言える。

水戸は、ボールをつないでビルドアップするのが戦い方のベース。中盤でためを作ってサイドへ展開し、両WBのサイドアタックでチャンスを作る。前線でターゲットとなるのは高さには絶対的な強さを発揮する三島康平。そしてトップ下に構える吉田眞紀人はポストプレーで起点を作り、そこからゴール前へ飛び出して得点機を窺う。また、バランスの取れた守備陣形は、ここまで28失点(J2で5位)と簡単には崩れない。8戦勝ちなしの間も、内容では互角以上の戦いを展開してきた。課題は得点不足に尽きるが、チャンスは作れており、何かのきっかけがあれば一気に波に乗る可能性を秘めている。順位だけで判断するようなことがあれば、足下をすくわれかねない。

ともに布陣は3バック。ほぼマッチアップする形で戦う試合は、まずは1対1の局面で、どちらが優位に立つかで試合の流れが決まる。そして勝敗を分けるのは、サイドの攻防と中盤での主導権争いだろう。特に注目されるのは、水戸が強さを発揮する左サイドの田中雄大と、福岡の右サイドでアグレッシブにプレーする三島勇太との主導権争い。福岡も、水戸も、攻撃的に仕掛けることを身上としており、激しい攻め合いが予想される。そして、水戸の攻撃のタクトをふるうダブルボランチを、どこまで制限できるのかも福岡にとっては重要なポイント。前節の北九州戦では、ここをフリーにしてしまったために2点のビハインドを負うという展開に追い込まれたが、同じ繰り返しは許されない。

また、闘将と表現するにふさわしいプシュニク監督と、柱谷哲二監督の2人が、どのように選手を鼓舞し、どのような采配を振るうのかも注目点のひとつだ。いずれにせよ、激しい戦いになることが間違いのない試合は、14日(日)、18:00にレベルファイブスタジアムでキックオフ。この試合を見逃すわけにはいかない。

以上


2014.09.13 Reported by 中倉一志
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