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【J1:第23節 F東京 vs 神戸】プレビュー:上位への挑戦権を懸けたサバイバルマッチ 8位F東京が5位神戸と対戦(14.09.13)

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シーズン終盤をにらむと、ここから上位と離れたくない両者が対戦する。J1リーグ戦8位のF東京は13日、ホーム味スタで同5位神戸を迎える。リーグ戦ではいまだ10戦無敗を続ける。対する神戸は、リーグ中断明け以降勝点を積み上げるのに苦労したものの、現在2連勝中と息を吹き返しつつある。だが、互いにカップ戦では苦渋を味わった。F東京は、7日の天皇杯清水戦で公式戦負けなしが「10」で止まり、神戸はヤマザキナビスコカップ準々決勝でG大阪に敗れた。リーグ戦に向け、建て直しを図る一戦となる。

神戸は、個の力で局面を打開するFWペドロ ジュニオールと、FWマルキーニョスを前線に置き、そこに中盤が攻撃に絡む。アギーレジャパンの10番を背負ったMF森岡亮太のパスセンスや、決定力を備えたMFシンプリシオの攻め上がりも脅威となる。中盤の構成力も高く、序盤は神戸がボールを持つような展開も予想できるだろう。

その神戸に対し、F東京は、守備の再構築は必須だ。天皇杯で喫した2失点は、いずれも守備の連係ミスを突かれ、ゴールネットを揺らされた。その試合後、マッシモ フィッカデンティ監督は厳しい口調で語り、「もう一度、グループとして団結していきたい」と語っている。

指揮官は、サッカーにおける大切な要素として「タイミング」を挙げている。天皇杯では清水が守りを固めていたため、人数を掛けすぎてカウンターを受ける場面が目立った。攻め上がる人数と、自陣に残る人数のバランスを崩していたことがその一因だ。さらに、そうしたときに安易なボールロストも目立っていた。しっかりと、状況に応じた正しい判断を下していかなければいけない。代表活動で不在だった、武藤嘉紀と、森重真人がチームに復帰。さらに、体調不良で天皇杯清水戦を欠場した太田宏介も元気に戦列に戻ってきた。ほぼフルメンバーがそろうだけに、ここから仕切り直しだ。

さて、動き出したアギーレジャパンに初招集された武藤と、森岡がこのピッチに立つ。森岡は、その非凡なセンスの一端を見せた。鋭いスルーパスを出せる日本人選手は少ないだけに、今後の成長次第では背負う番号が似合いの選手になっていく素材だろう。一方の武藤は、代表初得点がアギーレ体制初ゴールとなり、一躍、時の人となった。ただし、本人は周囲の喧噪を余所に「謙虚に」、「泥くさく」、「ひたむきに」を繰り返している。注目度が上がれば、それだけマークも集中する。ここからが、彼にとっては本当の勝負の始まりだろう。

上位4クラブは、いずれも下位のチームとの対戦となるだけに、勝点を落としたくない一戦だろう。この一戦は、上位への挑戦権を懸けた一戦でもあるのだ。

以上

2014.09.12 Reported by 馬場康平
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