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【第94回天皇杯 ラウンド16 長崎 vs 千葉】プレビュー:J2リーグ戦の対戦成績では千葉を圧倒する長崎。自分たちが有利な展開に持ちこむための両チームの駆け引きに注目(14.09.09)

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長崎は天皇杯初戦の7月12日の2回戦・岐阜戦で、前半は岐阜のシュートを1本に抑えて優位に試合を進めた。後半は攻め合う展開となったが、失点は試合終了間際の1点のみで3−1(長崎の得点者は佐藤洸一、東浩史、奥埜博亮)の勝利を収めた。新潟と対戦した3回戦は、逆に前半の長崎のシュートが1本。だが、それは新潟のゲームメーカーのレオ・シルバを前田悠佑がマンマークし、長崎の持ち味である前線から連動した激しいプレスを抑え気味にして守ったことによるものだった。前半は新潟の得点を田中亜土夢の直接FKの1点に抑え、後半は走力を生かした攻撃を展開。得意のサイド攻撃で86分に古部健太が同点ゴールを奪うと、攻めこんだ延長前半(101分)に野田紘史のFKに高杉亮太が頭で合わせて逆転して2−1。J1クラブからの初勝利で、初のラウンド16進出を決めた。

千葉は天皇杯初戦の7月13日の2回戦でJ3の長野と対戦。10分に森本貴幸の得点で先制したが、わずか1分後にプレスをかけられたDFのミスでボールを奪われて失点。さらに39分、長野にFKからパスをつながれて逆転ゴールを奪われるが、後半にケンペスと森本が個の強さを発揮して得点して3−2と競り勝った。J1の柏と対戦した8月20日の3回戦で、関塚隆監督は今季のJ2リーグ戦で出場機会が少ない選手を多く起用。スタメンのチャンスを得た選手たちが気迫あふれるプレーで奮闘し、柏の猛攻に耐えながら得点機を作って善戦した。延長戦では柏がさらに攻め立てたが、延長後半の108分、78分に交代出場した公式戦初出場の高校卒ルーキーのオナイウ阿道がゴール。だが、116分に柏がFKの流れからこぼれ球を橋本和が蹴り込んで同点とした。両チーム合わせて26人が蹴るという天皇杯史上初の壮絶なPK戦を千葉が12−11で制し、ラウンド16に進出した。

長崎と千葉の対戦成績はJ2リーグ戦では長崎が3勝1分と圧倒しているが、長崎がJFLに在籍した2012年の天皇杯2回戦は千葉が大塚翔平の得点で1−0の勝利。長崎が千葉に強いのは、激しいプレスで千葉のパスワークを乱し、ボールを奪うと走力を生かしたダイナミックなサイド攻撃でフィニッシュまで持ちこむからだ。また、長崎は前線へのロングボールで千葉のディフェンスラインを押し下げ、こぼれ球を拾って攻める形も多い。
だが、長崎は直近の公式戦のJ2第30節・札幌戦では前からプレスをかける分、全体をコンパクトにするため高い位置にするディフェンスラインの背後へ札幌にロングボールを入れられて2失点(1失点はPK)。後半は攻め込むものの佐藤洸一がサイド攻撃からヘディングシュートを決めた1点だけで、1−2の敗戦となった。一方、千葉は直近の公式戦のJ2第30節・京都戦は取って取られてのシーソーゲームの展開。一度京都に逆転されながらも3−2(千葉の得点者は森本、キム ヒョヌン、井出遥也)と勝ち越したが、90+5分にスローインからの流れで隙を突かれて失点し、3−3で引き分けた。

試合前日の9月9日の千葉の練習は完全非公開で、J2第30節のスタメンからの大幅な変更も考えられる。だが、いずれにしても試合のポイントは、長崎が前からのプレスを生かして自分たちのペースに持ちこめるか、千葉がプレスをかいくぐるパスワークで攻めきれるかというところだろう。長崎は運動量が豊富な攻撃で千葉を振り回して佐藤やスティッペ、小松塁の高さを生かしたいだろうし、千葉はロングパスで長崎の背後を突く形も織り交ぜつつ緩急をつけて攻めたいだろう。自分たちが有利な展開に持ちこみ、自分たちの時間に相手の隙を的確に突いて得点できるか。その駆け引きが勝敗を分けそうだ。

以上

2014.09.09 Reported by 赤沼圭子
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