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【ヤマザキナビスコカップ 川崎F vs C大阪】プレビュー:お互いに隙があるチーム同士の対戦は、点が必要なC大阪の立場もあって、激しい点の取り合いも予想される。(14.09.07)

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リーグ戦での2試合を含め、C大阪とは今季3度対戦し3連勝中。結果だけを見れば相性は抜群と言っていいのかもしれない。ただしそれらの試合内容は精査する必要がある。たとえば9月3日に行われた、前戦となる準々決勝第1戦である。この試合、川崎Fは中村憲剛を欠く中での戦いとなるが、C大阪も扇原貴宏とキム・ジンヒョンの日韓の代表選手に加え、複数の選手がケガのため欠場を余儀なくされていた。メンバーを入れ替えて臨んでいたこともあり、立ち上がりの戦いには不安定さが見られ、またリーグ戦で長らく勝ち星に恵まれておらず、そもそも難しい試合となっていた。

そんな準々決勝第1戦は、川崎Fが今季の3度の対戦で初めて先制。幸先良く試合をスタートさせていた。ボランチとして先発した大島僚太、森谷賢太郎のコンビが中盤を支配し、序盤からペースを掴んでおり、危なげない試合展開に見えた。彼ら若きボランチコンビについて、風間八宏監督は「もちろん憲剛というのはスペシャルな選手ですから違うものが出ますが、僚太と賢太郎ならそれはそれでまた違ったハーモニーが出るからそれは面白い」と述べている。

ペースを握りつつ先制しただけに、33分に南野拓実に奪われた同点ゴールには反省が必要であろう。ミスでボールを相手に渡すと、そこからサイドを大きく使われてゴール前に入るC大阪の選手へのマークが分散。ファーサイドに張る南野を浮かせてしまったのである。この得点で勢いづいたC大阪は、後半に入り攻勢に出る一方、川崎Fは思うようにペースを回復することができなかった。C大阪にペースを握られたこの時間帯について川崎Fは、過去のリーグ戦での2戦でも同様の時間帯を作られていた。C大阪がリスクをかけて前に出ることで受け身に回ってきたのである。その最たる例が、45分間に3失点した等々力での20節の試合だった。風間監督は、C大阪がペースを握るこうした時間帯について「自分たちの考えを変える必要は全くない。ちゃんとすれば問題ないから」と説明するが、起きている事象として、川崎Fが効果的に試合を組み立てられずに居たのも事実であり、その点では選手たちの意識改革なり、試合運びなりの改善が必要となる。

ただし準々決勝第1戦では、結果的に劣勢の後半の間に試合展開を挽回。さらに2点を積み重ね、アウェイゴールを3点奪って勝利しており、そういう意味では試合運びのタフさを見せた試合となった。

アウェイゴールを3点奪い、2点差を付けて川崎Fが勝利したということはすなわち、C大阪が逆転で勝ち上がるには最低でもこの準々決勝第2戦で3点を奪い、2点差以上を付けて勝利しなければならないということを意味する。決勝トーナメントに入ったヤマザキナビスコカップのレギュレーションでは、まず勝利数で勝者が決まるからだ。これが同数の場合、2試合の得失点差が見比べられる。つまり川崎Fの得失点差プラス2に追いつくには、C大阪は2点差以上を付けて勝利しなければならないのである。ただし、C大阪が2-0で勝利したとしても、その場合は得失点差で並ぶため、続く勝ちあがり条件である2試合のアウェイゴール数が比べられることなる。この場合、C大阪のアウェイゴールは2にとどまる一方、川崎Fはすでに3ゴールを手にしており、川崎Fが準決勝進出を決める事となる。

つまりC大阪は3点以上の得点を積み重ね、2点差以上を付けて勝利しなければならないのである。なお、C大阪が3-1で勝利した場合のみ、決着は延長戦に持ち越され、ここでも決着がつかない場合はPK戦となる。なお、延長戦ではアウェイゴールルールが適用されないので注意が必要だ。

いずれにしても3ゴール以上を奪い、2点差以上での勝利が必要なC大阪はこの試合に攻撃的な布陣で挑むしかないはず。ただ、前述の通り今季の3試合ではいずれも少々のリスクを犯してでも重心を前目にかけた試合運びによって川崎Fを押し込むことに成功しており、あながち無謀な戦いでもないのだ。豊富な運動量で守備のスイッチを入れることができる永井龍の動きに連動し、前方から献身的に守備を行える選手を配したいところだが、そういう意味で度重なる重症から復帰してきた吉野峻光や、南野といった選手たちの動きには注目である。また、C大阪のこの試合の見所の一つとしてペッツァイオリ監督の選手起用を上げておきたい。フォルラン、カカウの起用方法が試合の行方を左右するポイントのひとつとなるはずで、また3失点はしたが、長谷川 アーリアジャスールとキム・ソンジュンのボランチコンビは、多くの時間帯でまずまずの試合運びを見せていた。彼らのコンビをこの試合でも引き続き使うのかどうかには注目したいところだ。

ちなみに今季の3試合では、いずれも川崎Fのペナルティエリア内の仕掛けに対し、C大阪の守備陣がファールしてしまいPKが与えられている。だからこそ、小林悠やレナトの突破に対しどう対応するのかは見どころの一つとなりそう。なお、3本のPKのうち、2本を奪ったレナトに対しては、第1戦では平野甲斐が対応にあたった。このポジションの安藤淳は第1戦をケガのため回避しているが、その安藤の回復度合いとレナトへの対応の部分でペッツァイオリ監督がどう判断するのか、気になるところだ。

いずれにしても、川崎Fが初戦で手にした有利な状況を、ホーム等々力でも生かしつつ試合を運ぶことができるのかどうか。それとも逆転での勝ちあがりをC大阪が決める事ができるのかどうか。ともに点を取り合う試合を行ってきただけに、多くのゴールシーンを期待したいと思う。

以上

2014.09.06 Reported by 江藤高志
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