今日の試合速報

J’s GOALニュース

一覧へ

【ヤマザキナビスコカップ 柏 vs 横浜FM】プレビュー:怪我人続出と出場停止で非常事態にある横浜FM。だからこそ柏は警戒を怠らず、絶対に隙を見せてはならない。(14.09.07)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
アウェイでの第1戦を2−1で勝利し、柏はアドバンテージを握ってホームの第2戦を迎える。しかし、選手たちはアドバンテージを握ったこと自体は評価しながらも、誰もが「まだ何も決まったわけじゃない。前半の90分が終わっただけ」と気を緩める様子は一切見せていない。むしろ工藤壮人は、「F・マリノスはこれで終わるようなチームではない」と、警戒を強めている。

横浜FMは、第1戦を負傷欠場したラフィーニャ、齋藤学に続き、中村俊輔、中町公祐も負傷により途中交代を余儀なくされた。すでに中町は右腓骨骨折で全治約4週というリリースがあり、第1戦の退場処分で出場停止の栗原勇蔵とともに第2戦を欠場する。第1戦を落とした上に、主力選手を欠く厳しい状態だ。ここに柏との相性を踏まえれば、大方の見方が「柏の圧倒的有利」となるのは仕方がないだろう。
だが、横浜FMは、「1−2になって一人退場して、3点目、4点目を取られかねなかい状況だった。そこでチームの中で前がかりになり過ぎないように、俺はそこを主張してみんなに言った」(小林祐三)というように、昨年度のヤマザキナビスコカップ準決勝の第1戦で柏に4−0で敗れた経験を生かし、点差を広げられるよりは1−2のまま敗れてダメージを最小限に抑え、第2戦に可能性をつなぐマネジメントを見せた。昨年は第2戦で最低でも4点差以上をつけなければ勝ち上がれなかったが、今年は敵地とはいえ2点差勝利か、1−0以外の1点差勝利、または2−1の場合は延長・PKと選択肢は多い。勝利は決して不可能ではない。

ここで柏が思い出さなければならないのは、昨年のヤマザキナビスコカップ決勝戦である。取り巻く状況に若干の違いこそあるものの、あの決勝戦の1週間前に柏は浦和とリーグ戦で対戦し、1−2で敗れ、しかも決勝戦は主力5選手を怪我や出場停止で欠いた。さらに決勝の直前までの浦和戦の成績は4連敗と相性も良くなかった。試合前日練習の雰囲気は、明らかに「浦和圧倒的有利」。だが、その下馬評を覆して、柏は14年ぶりの優勝を飾ったのである。

今まさに、柏は逆の立場にいるのではないか。出場停止や怪我人が多い非常事態が、逆にチームの一体感とモチベーションのアップを促すと考えれば、第2戦は通常よりも気を引き締め、集中力を研ぎ澄ませて戦わなければならないだろう。幸い、冒頭でも述べた通り、選手たちは横浜FMへの警戒は一切怠ってはおらず、ネルシーニョ監督は「ホームで勝つ準備をしなければいけない」と言い、第1戦のアドバンテージを生かして第2戦は試合を楽に進めようなどと、微塵にも思ってはいない様子だ。
それに柏は、ヤマザキナビスコカップやAFCチャンピオンズリーグの戦いの中で、第1戦を先勝した後、第2戦では相手が普段以上にアグレッシブな姿勢で向かってくることを知っている。その勢いに押されず「受け身にならないことが大事」(工藤)。一昨年と昨年のヤマザキナビスコカップとACLでは、柏は第1戦で先勝した対戦のうち、3試合は第2戦で相手の先制を許している。ただ、その3戦とも逆転はさせず、次のラウンドへ勝ち進んだ。「先に取られてもバタつかない」という戦い方を何度も経験し、勝ち切ってきているだけに、仮に横浜FMに先制されたとしても慌てず、しっかりとゲームをコントロールすることが求められる。

試合展開自体は、ビハインドを背負う横浜FMが、必ずどこかでリスクを冒して前に出なければならない。そこでゴールを挙げることができれば横浜FMの逆転の可能性が高まり、そのリスクを冒してきたところを見逃さずに柏が狡猾に先制点を奪えば、トドメの一撃にもなり得る。互いに高い経験値を持つチームだけに、その勝負どころの駆け引きにも注目したい。

第1戦でアドバンテージを握ったとはいえ、柏が持つ「目の前の試合を全力で勝ちに行く」という哲学は何も変わらない。アグレッシブな姿勢と一体感を持って日立台に乗り込んでくる横浜FMに対し、柏も普段以上の集中力とモチベーションを持って、全力で迎え撃つ。

以上

2014.09.06 Reported by 鈴木潤
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/11/25(月) 00:00 ハイライト:琉球vs岐阜【明治安田J3 第38節】