F東京は7日、ホーム味スタで天皇杯8強を懸けて清水と対戦する。両者とも苦しい状況だ。まずF東京は、森重真人と武藤嘉紀が日本代表に招集され、さらには加賀健一、東慶悟、石川直宏、平山相太をけがで欠く。中島翔哉は富山で今季の天皇杯に出場し、この試合には出場できない。そのため、フィールドプレーヤー全員がベンチ入りすることになった。
清水は、ノヴァコヴィッチがスロベニア代表に、ヤコヴィッチはカナダ代表に選出され、三浦弦太もU−19日本代表に招集されている。瀬沼優司は栃木での出場があり、今季の天皇杯には登録できない。そのほかにもけが人が続出中で、こちらもベンチ入りメンバー確保もギリギリのもようだ。
ゲームマネジメントが非常に難しい一戦となる。F東京は、カニーニのデビューが濃厚だ。マッシモ・フィッカデンティ監督は「カニーニはスタートから起用しようと思っている」と明言している。だが、先発メンバーには変更が必要とも語っている。カニーニは、日本での実戦経験が乏しく、まだ日本のサッカーに順応しているとは言い難い。敏捷性の高い清水のアタッカー陣に、どこまで対応できるかは未知数だ。もちろんセリエAの実績は十分なだけに、フィットすれば、今後の上位争いに向けては貴重な戦力となるのは間違いない。カニーニも「ついにきた」と言い、この試合に懸ける思いを口にしている。彼のパフォーマンスは、この試合のポイントのひとつとなるはずだ。
また、フィッカデンティ監督は今週、さまざまなテストを行っている。徳永悠平のセンターバック起用や、野澤英之のインサイドハーフもそれらの一つだ。スタートでうまくいかなかった場合を想定し、準備に余念がなかった。「90分をとおして試合をじっくり見ていかなければいけない。試合に優劣などはない。リーグ戦も良い状態にあるので、目の前の試合に向けてしっかりと準備をしていくべきだ」。指揮官はそう言って臨戦態勢を整えた。
そして、清水の注目点と言えば、最前線だろう。ワントップを務めるノヴァコヴィッチも瀬沼も不在で、そして長沢駿も長期離脱中だ。先発が予想される攻撃陣の大前元紀、高木俊幸、石毛秀樹、高木善朗は、いずれもワントップタイプとは言い難い。流動的なポジションチェンジを行いながら、ゼロトップシステムでこの急場を凌ぐことになるはずだ。
1カ月前には、同じ場所で4-0と大勝した相手だ。だが、そのときは大榎克己監督も就任間もない状態で、まだまだチームに戦術を落とし込むことなどできておらず、参考にはならないだろう。ここを乗り越えれば、いよいよ8強だ。苦しい状況の両者は、頂点に近づくために、限られた手の中で策を練らなければいけない。しかし、それは今後につながる光明になるかもしれない。
以上
2014.09.06 Reported by 馬場康平
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