遡ること約1ヶ月前の8月4日。ヤマザキナビスコカップ・決勝トーナメントのオープンドローにガンバ大阪を代表して出席したのはFW宇佐美貴史だった。結果、G大阪は同じ関西のチーム、ヴィッセル神戸との対戦が決まる。これを受け、長谷川健太監督は「やっぱりお前がドローの席に立つと神戸になるんだな」とFW宇佐美に声を掛けたそうだ。
というのも、FW宇佐美はプロになってから彼が戦った神戸戦すべてで点を獲ってきた『神戸キラー』だから。それを改めて証明したのが9月3日に行われたファーストレグの戦いだ。11分、MF倉田秋からのパスを受けたFW宇佐美は、やや詰まった状態でボールを受けながらも右足でコースを捉え、チームに貴重な『アウェイゴール』をもたらした。
「『今日こそホンマに記録は止まるから』と嫁に言って家を出てきたんですが(笑)、止まらなかったですね。ただその後にも、自分としては理想的な…決められるコース取りとドリブルでの仕掛けができていながら得点に繋がらなかったシーンがあったので、ああいうのを決められるようになりたいです(宇佐美貴史)」
これで、神戸戦は実に6戦8発。ここまでこれば…というより、彼が今季放ち続けている前線での存在感を思えばこそ、セカンドレグでは神戸の彼への警戒がより強まるはずだが、『神戸キラー』としてだけではなく、毎試合『ゴール』を欲し続けている宇佐美のこと。そうした相手の警戒をものともせず、また「プレッシャーは大好物」の彼だからこそ、今節のホーム戦でもどん欲にゴールを狙いに行くことだろう。
「今季は万博であまり負けていないし、自分の中に負けるイメージもない。日曜日の試合ということで、たくさんお客さんが入ってくれることを期待しながら、準決勝に繋がる戦いをしたいと思う。ゴール? もちろん、狙いますよ(宇佐美貴史)」
とはいえ、クラブ史上初の決勝トーナメント進出を決めた神戸も負けていない。実際、ファーストレグではFW宇佐美に先制点を許しはしたものの、ビハインドを負った後半は、再三にわたってG大阪のゴールに詰め寄り、勝利への執念をみせた。それをゴールに繋げたのが64分のFWマルキーニョスだ。日本代表に選出された司令塔MF森岡亮太不在の中、神戸では初めてFW田代有三と2トップを組んだ彼は90分を通して攻守に存在感を発揮。キャプテンマークを腕に、最後まで先頭に立って勝利への執念を示し続けた。その姿はもちろん、チームとしても1-1のドローに持ち込めた事実は、セカンドレグに向けて可能性を拡げる結果となった。
そのセカンドレグの戦いで注目したいのが、先に紹介したFW宇佐美と同い年のMF小川慶治朗だ。8月7日の練習中に右膝に違和感を訴え離脱していたMF小川だが、先日のG大阪戦では76分からピッチへ。神戸サポーターの大歓声に迎えられた『13』は、短い時間ながら持ち前の運動量をフル稼働させ、存在感を示した。残念ながらゴールは奪えなかったが、自他ともに認める『負けず嫌い』のMF小川だけに、FW宇佐美の活躍に触発されていないはずはない。その思いはセカンドレグにぶつけてくれることだろう。
「ファーストレグでの戦いによって、次は勝てるというイメージは沸いているし、自信もついた。僕だけではなくチームメイトの誰もがガンバを崩せるイメージを持てているし、実際『2点を獲れば確実に次に進める』というような声も上がっている。その中で僕自身も、準決勝につながるゴールを決めたいと思っています(MF小川慶治朗)」
アウェイゴールの適用により、ファーストレグを1-1で終えたG大阪は仮に0−0でも準決勝進出が可能だが、『攻める』ことでチームにリズムを見出すG大阪のこと。しかもホームの地で守勢にまわることは考えられない。対する神戸もアウェイゴールこそ許したものの「セカンドレグで勝てばいい」という状況でファーストレグを終えられたことは、今季輝きを増している『攻撃力』をより加速させる要素になるはずだ。となれば、それぞれの攻撃力が前面に押し出された、真っ向勝負の試合を楽しめそうだ。
以上
2014.09.06 Reported by 高村美砂
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