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【J2:第30節 東京V vs 讃岐】プレビュー:J2残留をかけた直接対決。師弟関係ともいえる両チームFWの決定力がカギを握る。(14.09.05)

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20位東京Vと21位讃岐による、J2残留をかけた直接対決となる。前節の試合後の会見で、讃岐・北野誠監督は早くも「次が本当の決戦になる」と、今節の重要性を口にしていた。一方、東京V・三浦泰年監督もこの試合へ向けた囲み取材の中で、「決戦だから、今回は細かいことは(言わない)」と、言動にもこれまで以上に緊張感を漂わせていた。前節、東京Vが敗れ、讃岐が勝利したことで、勝点差は「7」となった。この試合で再び2桁差に広がるのか、はたまた「4」と、射程圏内に縮まるのか。危機感と高いモチベーションによる緊迫した戦いが見られそうだ。

その「決戦」、最大の注目選手として、両チームの点取り屋の名を挙げたい。東京Vは杉本竜士、讃岐は木島良輔である。特に木島は現在3試合連続得点中であり、しかも、第27節は後半の45分間だけで1点、前々節は先発から82分間で2得点、そして前節は前半の45分間で1点と、平均45分あれば1点獲れるという圧巻の数字となっている。ドリブルと切り返しで一人でゴールをこじ開けられる、FWの中のFWと言えよう。木島にとって東京Vは3度在籍した古巣クラブである。一入の思いで新たな仲間たちと打倒東京Vに燃えてくるに違いない。4試合連弾なるか?みどころの1つでもある。

一方、杉本は、ここ3試合得点こそないが、常に安定したパフォーマンスを見せている。元々MFとして起用されていた時期が長いため、得点はもちろん、起点として、もしくはラストパス送者として味方のゴールに絡む役割も重要視しているという意味では、貢献度は非常に高いと言っていいだろう。彼もまた、ドリブルを武器に持ち、ボールを受けたらゴールめがけて真っ向勝負を挑む戦闘家である。チャンスはありながらも、90分間通してほとんど自分たち主導のゲームができなかった前節を「今の実力。『仕切り直し』とかではなく、0-3という結果を真摯に受け止めて、今の順位への危機感と重圧をもっともっと感じて戦うべき」と自戒し、振り返った。そして、「今節も難しいし、やりづらい試合になると思う。それでも、自信をもって挑みたい」必勝を誓った。

実は、この2人のつながりは深い。2012年、東京Vに在籍していた木島に、ルーキーだった杉本は、「いろんなことを聞きに行きました。特にあの切り返しがすごくて、ボールの置き方、交わし方、すべて聞いたけど、自分の考えにはなかったこともたくさんあって、すべて新鮮だった。僕の中ではドリブラーとして“別格”。当時教えてもらったことは、今の日々の練習でも取り入れている」と自分の今のプレースタイルの根本にもなっている選手だと明かす。言われてみれば、切り返しの仕方、ゴール目がけたペナルティエリア内でのドリブルなど、どことなく重なる印象はある。「同じピッチで、木島さんのプレーが見られるのがめっちゃ楽しみ」と、杉本。教わったことをベースに自らの特長をプラスし、結果がではじめている今の姿を、ぜひ師匠にも見せたいところだ。

三浦監督も、この試合のポイントを「互いの決定力」だとし、「相手には、木島、高橋泰選手と、そこに対して長けた選手がいる。その相手のストロングをいかに消せるか」と語る。守備面では、GK佐藤優也が練習に完全合流しており、復帰の可能性が濃厚だ。これは東京Vにとって非常に大きい。「ケガはもう大丈夫。1ヶ月半ぐらい試合を外からみていて、良い時間と悪い時間は必ず訪れる中、悪い時間からどうやって良い流れに持ち込めるのか。ファインセーブなのか、声での鼓舞なのか、自分ができることを考えた」と、守護神は語る。カギを握るであろう、木島については、「讃岐の選手は、木島選手を信頼して、たとえ目が合ってなくても『木島さん、お願いします!』と、ボールを出している印象。それを受けた木島選手も、一人で持っていける力がある。GKとして、常にシュートを打ってくると思って準備したい。また、彼にボールを入れさせないのも1つの対策だし、最終ラインでは、常にセンターバックの井林(章)と(金)鐘必のどちらかがしっかり捕まえて、もう一人がカバーするという形で、90分間すきを見せてはいけない」と、非常に強い警戒心を抱いている。
「クリーンシートで終わるのがDFの義務」と、サイドバックの田村直也も気持ちを引き締める。「味の素スタジアムでは、絶対に勝たなければいけない。必ず良いゲームにします」と、主将としても田村は語る。降格の危機を少しでも遠ざけるためにも、直接対決となるこの試合は必勝だ。

讃岐は、右サイドバックの武田有祐が出場停止となる。代わりとして、7月に長崎から加入した藤井大輔の起用もありそうだ。個人技はもちろんだが、サイドからの仕掛けも得意とする東京Vの攻撃陣をいかに食い止めるか。対峙が予想される南秀仁も、周りとの連携を上手く使いながらチャンスメイクできる上、特異なシュートも放てるタイプである。チームはJ2ワーストの失点数となっているだけに、何としても無失点に食い止め、東京Vを上回る得点力で勝利し、J2自動残留を大きく手繰り寄せたいところだ。「勝てば勝点は縮まる」讃岐の選手たちのモチベーションは、とにかく高い。

以上

2014.09.05 Reported by 上岡真里江
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