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【J2:第30節 水戸 vs 山形】プレビュー:沸騰寸前の水戸。今節こそ沸点に達することができるか。山形はアウェイ3連戦の初戦を白星で飾りたい。(14.09.05)

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リーグ戦7試合勝利なし。水戸は苦境に立たされており、チームには危機感が募っている。だが、そこに悲壮感はない。なぜならば、結果こそ出ていないものの、決して立ち止まっているわけではないからだ。着実に一歩一歩前に踏み出しており、成長を感じ取ることができている。

直近4試合で放ったシュートは64本。一方、被シュートは34本。シュート数がすべてではないが、この数字が水戸の現状を示していると言えるだろう。圧倒的にボールを支配し、チャンスを多く作り出すことができていながらもゴールを決めきることができずに勝利を逃す試合の連続。前節千葉戦はまさにその象徴であった。90分通して主導権を握り、千葉陣内で試合を進めることとなったものの、人数をかけてゴール前を固める千葉の守備をこじ開けることができず、PK1本に泣いてしまった。放ったシュートは千葉の3倍以上の22本。それでも勝つことができない現状に「勝利の女神が遠のいてしまっているのかな」と柱谷哲二監督は嘆くしかなかった。

「難産というか、産みの苦しみなのかもしれない」と柱谷監督は現状をそう分析する。開幕時から水戸はけが人の多さに苦しんできた。多い時は10人以上が離脱し、満足いくチーム作りを行えなかった。だが、シーズン後半に向け、続々とけが人が復帰。現在、ほぼ離脱者がいない状況でチーム作りを行うことができている。
その結果、チームとして目指すサッカーを体現できるようになっており、「試合を重ねるごとによくなっている」(柱谷監督)という手ごたえを得られている。長短織り交ぜたパスワークから多くのチャンスを作り出し、積極的な守備で相手の攻撃的な起点を潰して攻撃につなげる。攻守において主体性を持ってプレーするサッカーがチームに浸透してきたことは7試合勝利がないものの、そのほとんどの試合で主導権を握れている事実が証明している。「あとはゴールのみ」という大きな壁に勝利を阻まれながらも、後半戦に入って明らかにサッカーの質が変わってきたことを選手たちは実感することができている。自分たちのサッカーへの自信はまったく揺らいでいないのだ。

新里亮は言う。
「結果に対して僕らが直接手を加えることはできない。ならば、結果を出すために内容をよくすることにアプローチするしかない。さらに細かいことにこだわりながら焦らずにやっていくしかない」。
自分たちのサッカーに誇りを持ち、このサッカーで勝利をもぎ取ってやる。チーム全体がそんな気概に溢れている。それはサポーターも同じだろう。前節千葉戦後、7試合勝利がないチームに対して、大きな拍手が贈られた。「このサッカーで勝ってみろ!」。そのメッセージが込められていたのではないだろうか。
今の水戸はいわば「沸騰寸前」状態。一気に沸点に達する可能性をおおいに秘めている。ただ、「自分たちの力でこの状況を変えないといけない」と船谷圭祐が言うように、目標である6位以内に入るためにも1試合でも早く沸点に達したいという危機感を選手たちは強く抱いている。今節こそ“その時”を迎えたい。馬場賢治はこの一戦に向けて、こう言い放った。「この試合にすべてをかける」。

山形にとっても今節が正念場となりそうだ。前節は首位湘南相手に3分に先制。その後もショートカウンターから何度もいい形を作りながらもチャンスを生かしきれず、後半に逆転を許して敗れてしまった。首位相手に善戦したことはチームの自信となったに違いないが、その試合で守備の要である西河翔吾が骨折し、長期離脱を余儀なくされるという痛手を被ることに。そして、今節から天皇杯4回戦も含めてアウェイ3連戦となる。ここを乗り切ることが「6位以内」に入るための条件となるだろう。その初戦となる今節が重要な意味を持つことは言うまでもない。強い覚悟を持って水戸に乗り込んでくることは想像に難くない。

「この一戦」に並々ならぬ闘志を燃やす両チームの対決。見る者を釘づけにする躍動感あふれる好ゲームが繰り広げられることだろう。

以上

2014.09.05 Reported by 佐藤拓也
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