攻守両面で安定感に欠き、ブーイングを浴びた磐田。久々の白星に歓喜に沸く栃木。試合後のピッチは明暗がはっきりと分かれた。
前半は均衡した展開に。互いに攻撃の精度に欠き、多くの見せ場を作ることはできなかった。0−0で折り返すかと思われた前半終了間際、思わぬ形で栃木に先制点が生まれた。敵陣左サイドでパスをつなぎ、最後は近藤祐介がクロス。これをゴール前の磐田・森下俊がクリアミス。ポストに跳ね返ったボールを西川優大が右足で確実に押し込んだ。今夏、富山より期限付き移籍加入した西川にとってこれが嬉しい加入後初ゴール。「振り向いたらボールが来た。どフリーだったので、しっかり足に当てることを意識していた(苦笑)」と喜びを語った。
1点ビハインドで前半を折り返した磐田は後半開始からより前がかりに。フェルジナンドのミドルシュートなどで栃木ゴールに迫った。同点ゴールは61分。小林祐希のCKをフェルジナンドが頭で豪快に押し込み、ゲームを振り出しに戻した。
しかし、栃木も粘りを見せる。試合後、西川が「ゴールを取り返せたことが勝因」と語った通り、失点を喫しても消極的にならなかった。勝ち越し点は失点直後の65分。自陣で磐田のFKをクリアし、そのままカウンターを発動させた。最後はゴール正面でドリブルを仕掛け、フェルジナンドをかわした中美慶哉が右足でゴール。大卒ルーキーのプロ初ゴールでスコアを2−1とした。
ここからはさらにオープンな展開となり、互いに激しく攻め合った。J1自動昇格圏内へ向け負けられない磐田はすぐさま反撃を開始。この試合2度目の同点弾は71分。ペク ソンドンのクロスをファーサイドで櫻内渚が右足で押し込み、2−2。大卒3年目の同選手にとってプロ初ゴールとなった。
だが、ゲームはこのまま終わらなかった。ヤマハスタジアムを沈黙させたのは栃木・大久保哲哉の一発だった。72分に前線に投入されると、その直後の76分にイ ミンスのクロスを右足で合わせ、3−2。殊勲の長身FWは、「チームとして悔しい思いをしてきた。監督も目の前に試合に一つずつ勝っていこうと話していたし、チームとしてそれを体現できた」と語る。このゴールが決勝点となり、栃木がリーグ戦で8戦ぶりに白星を掴んだ。
久々に勝利した栃木・阪倉裕二監督はサポーターの声援に感謝し、「喜んでいい部分と改善点を見極めながら残りの試合を進めていきたい」とすぐに気持ちを切り替えた。
対する磐田・シャムスカ監督は「守備の不安定さを解消するためにシステム変更や選手交代といった部分で手を打っているが…」と言葉を絞り出し、肩を落とした。
計5ゴールが生まれた乱打戦。最後の最後まで粘りを見せたアウェイ・栃木に軍配が上がった。
以上
2014.09.01 Reported by 南間健治
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