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【J2:第29節 横浜FC vs 福岡】プレビュー:好調同士の対決。混戦のJ1昇格プレーオフ圏内争いに弾みをつけるのは、横浜FCか福岡か。(14.08.31)

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2014年のJ2リーグ戦も丁度3分の2が終了。サッカーの表現で例えれば、これからが目標(ゴール)に向けたアタッキングサードに差し掛かるという状況だ。この試合で対戦する横浜FCと福岡にとって、ともにプレーオフ圏内入りが現実的な目標。しかも、今季のJ2はプレーオフ圏内入りを狙えるチーム数が多く、大激戦となっている。サッカーのプレーでもそうだが、アタッキングサードでは停滞したプレーは必要なく、相手を切り崩す勢いが必要だ。両チームにとって必要なものは勝点3のみ。勝てば相手の勝点を大きく削れるだけに、J1昇格プレーオフ争いにおいて重要な一戦となる。さらに、横浜FCは11戦負けなし、福岡は5戦負なしと好調同士の対戦だけに、激しい戦いとなることは間違いない。

ホームの横浜FCは、前節の東京V戦(@味スタ)では、試合開始から東京Vにペースを握られ続け敗戦濃厚という状況まで追い込まれたが、87分のCKの場面で、松下裕樹がヒールキックで執念の同点ゴールに持ち込み、貴重な勝点1を持ち帰ることに成功した。悪い試合ながら勝点1を得る粘り強さを見せた試合だったが、一方で今後引き続き上昇していくためには、相手にペースを渡すような轍を再び踏むわけにはいかない。東京V戦では、相手のハイプレスをいなせなかったことがペースをつかめなかった大きな要因だった。今回の対戦相手である福岡も、局面の厳しさではリーグで1,2を争うチームだけに、前節の反省点を克服できているかが問われる。横浜FCにとってのもう1つのポイントは、DFラインを支えていたドウグラスが警告の累積で出場停止となること。チームは2日連続で完全非公開練習を設定し、福岡に対しての戦い方を練っている。横浜FCの11戦負けなしを支えてきたのは、安定していた守備だけに、この試合で変わらない守備力を見せられるかどうかが大きなポイントとなる。横浜FCは、後半戦目先の一戦で勝利することにこだわって勝点を積み重ねてきた。前節の内容は良い教訓となったはず。この試合でも、ただ目先の1勝のために戦いたい。

ニッパツ三ツ沢球技場に乗り込む福岡は、前節の岐阜戦で開始3分の金森健志のサインプレーからのゴールで1-0で勝利した。シュート数では岐阜を下回ったが、福岡の金看板である局面でのハードワークだけでなく、積極的に前に運んでいく運動量と気迫、そしてバランスが取れた守備と、勝負に勝つための要素を出せた試合だった。サインプレーが練習通りにハマったゴールを含め手応えの大きな勝利だった。この勝点3で6位に対して勝点差1とJ1昇格プレーオフ圏内入りにリーチを掛けた状態だけに、前節の手応えをこの試合の勝利に結びつけて、一気に6位以内に割って入りたい。

横浜FCと福岡の通算の対戦成績は横浜FCの8勝9分12敗と4つの負け越し。ただし、ニッパツ三ツ沢球技場では、5勝3分5敗と五分。福岡にプシュニク監督が就任した昨年のニッパ球での試合(2013年5月6日 J2第13節)では、福岡がハイプレスで支配した前半に先制点を挙げてそのまま1-0で勝利した。昨年のレベスタの対戦(2013年9月15日 J2第33節)では、横浜FCが福岡の隙を見逃さず5-1の大勝。そして今年のレベスタでの対戦(2014年3月30日 J2第5節)は、横浜FCが開幕から4戦負けなしで臨み、攻撃の形と決定機は作るがゴールを割らせてもらえない中、アディショナルタイム90+4分の平井将生のゴールで福岡が勝利。この流れを見るとわかるように、隙を見せた方が負ける展開になっている。山口素弘対マリヤン・プシュニクのこれまでの3回の対戦は、激しい戦いの末、必ず決着が付いている。この試合でも、J1昇格プレーオフ圏内に向けた激戦が見られるはずだ。

当日の天気予報は8月にもかかわらず試合開始時点では気温25度の予想と、過ごしやすい気温が予想されている。雨は心配されるが、お互いに90分間走り続ける試合になることは必死。最後のホイッスルまで目を離すことは出来ない。夏休み最後の日曜日に、是非ニッパツ三ツ沢球技場に駆けつけていただきたい。

以上

2014.08.30 Reported by 松尾真一郎
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