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【J1:第22節 仙台 vs 横浜FM】プレビュー:前節の反省と、渡邉晋監督体制下での4ヶ月の成長を生かし、勝利したい仙台。対戦相手は、4月に初勝利をあげた横浜FM(14.08.30)

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火曜日に、フィジカルトレーニングを中心に立ち上げ。水曜日に「守備の確認を重視、今日(木曜日)はアタックでいろいろなかたちのイメージを合わせました」(渡邉晋監督)。そして紅白戦。金曜日は、通常であれば試合前日の最終確認。今週の仙台はJ1第22節に向け、コツコツとトレーニングをおこなっている。

「今週は前節の反省から、本当に意見を出し合ったし、そのうえで良い内容の練習ができました。活気ある練習ができたことを、今度の試合につなげたい」と石川直樹。前節・神戸戦での仙台はなかなかパスワークが続かない苦しい展開ながら、CKから鎌田次郎のゴールで先制。しかし相手攻撃陣をうまくプレッシャーの中に“はめる”ことができなくなった後半に、速攻とCKによって逆転負けを喫した。修正すべきポイントは多かった。この夏に加入した野沢拓也やハモン ロペスといった技術に優れる選手達を組みこんだ攻撃をもっとレベルアップさせたいところだし、守備でもここ2試合のリードを守れない状況を解決したいところ。そのために選手やスタッフ達は意見を戦わせ、チームを立て直そうとしている。

渡邉晋監督が4月9日に就任してから、4ヶ月以上が過ぎた。就任当初は2012年に優勝争いをしたときのような、高いエリアを起点に攻守の主導権を握るかたちを基本としていた。そして試合を重ねるごとに得た収穫や課題をもとに修正を繰り返し、2014年モデルを作り続けている。冒頭のような地道な積み重ねのもとで。
次節の相手である横浜FMは、4月12日のJ1第7節で対戦して、渡邉監督指揮下で今季初勝利をあげたときの相手だ。あの頃とは当然、互いの状況も違う。成長した部分もあれば、未解決の課題もある。当然、横浜FMは今度こそ仙台を倒しての3連勝を目指すし、仙台も当時とまったく同じことをしていては勝てない。仙台は前節の反省と、この4ヶ月の成長と、両方を生かしたい一戦だ。
「ここまでの横浜FM戦では、まずは互いにリスクを冒さず、中盤でセカンドボールを拾ったところから動き始める印象があります」と振り返るのは角田誠。中盤でのボールタッチと、ボランチ同士のぶつかり合いが多いのが、近年におけるこのカードの特徴だ。横浜FMはここ数試合では、ボランチの中町公祐や小椋祥平が高い位置でボールを奪って、そこを起点にフィニッシュに持ち込むかたちで勝負をモノにしてきただけに、今節もこのポジションでのぶつかり合いは激しいものとなるだろう。

横浜FMにとっては、フィニッシャーとして3試合連続の活躍を見せていたラフィーニャが、前節に全治3週間のけがを負ったのは痛い。しかし前回対戦のときにこのポジションに入った伊藤翔は、今度こそゴールを奪うために仙台ゴール前に迫ってくるだろう。そしてボランチからのボールを受けて先に展開する存在として、中村俊輔はMFからFWまで一人何役にも相当するランニングとチャンスメークを担当できる。「中村選手はパスやシュートだけでなく、こぼれ球を拾う力も高い。自由にさせてはいけない」と警戒する角田と富田晋伍が忙しくなる試合になりそうだ。

仙台はこの中盤の主導権争いを制したら、奪ったボールをしっかり攻撃陣に託したい。負傷から復帰した赤嶺真吾の強さ、ウイルソンの速さと技術、武藤雄樹の飛び出しといった武器からどの組み合わせが選択されるのかは当日までわからないが、彼らに先に挙げた新戦力が新しいリズムを加えることを期待し、攻撃練習で連係を深めている。その成果を出したいところだ。
そして両チームの強みであるセットプレーも、渡邉監督は「企業秘密です。成果は当日に皆さんに確認してもらいたい」という準備を、試合までに進める。中盤の攻防とともにこちらにも注目したい。

4ヶ月前より成長した両チームは、今度はユアテックスタジアム仙台でどのようなプレーを見せてくれるだろうか。

以上

2014.08.29 Reported by 板垣晴朗
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