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【J2:第28節 富山 vs 熊本】レポート:2試合連続完封&巻の今季初得点で熊本が5試合ぶり勝利。富山は後半に崩れた。(14.08.25)

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富山は0−2の完敗を喫して8戦未勝利となった。前半は互角以上に戦ったが、後半立ち上がりに失点し、同29分にPKを与えて追加点を許した。同時に退場者を出して万事休す。印象の悪い尻すぼみの内容だった。うまく進める時間はあってもそれを継続できないのが今の課題だ。対する熊本は修正を加えながら主導権を掌握し、最後まで勢いを保って5試合ぶりの勝利を手にした。

富山は13日に加入したGK廣永遼太郎とMF前貴之が初出場・初先発。熊本も新加入のMF高柳一誠がトップ下で初先発した。前半は両チームが交互にボールを保持しながら攻撃の糸口を探り合う。熊本は26分にMF仲間隼斗からのロングパスで右サイドのMF澤田崇がDF裏に飛び出して好機をつくる。富山は37分に相手DFライン手前のスペースを狙った左からのクロスにU-21日本代表のMF中島翔哉が走り込んだがシュートは上に外れた。
熊本の小野剛監督は「ボールを動かす時間は長かったが相手のシナリオの上で進んでいる感じだった」と振り返る。富山は熊本の縦パスからのスピードアップを警戒しながら守り、攻撃では中島が後方からボールを引き出してチャンスをつくった。安間貴義監督は「(つなぐ時と仕掛ける時の)メリハリをつけ、前半残り10分にゲームを動かそうとした。そのように我慢強くプレーしたところに彼らの成長を感じた」と話した。[3-4-2-1]の右ワイドに起用された前が攻撃の起点となった。ボールをキープし、精度の高いクロスや大きなサイドチェンジを配球。重要な役割を担うポジションで新戦力を見いだせたことは今回の収穫といえるだろう。

後半は熊本がDF裏を狙う意識を強め、すぐさま先制点に結びつけた。同7分、自陣の守から攻への切り替えから猛然とスパートした仲間がMF養父雄仁からのフィードを受けて右サイドで起点をつくる。動き直して再び裏へと走り込んだ仲間に養父が浮き球のパスを入れ、一旦はクリアされたがこぼれ球をつなぎ、最後は養父がコントロールされたミドルシュートをゴール右上に沈めた。
富山は同17分に左CKをDF高准翼が落としてFW宮吉拓実が狙うが決め切れない。逆に同29分、相手FK時のゴール前でのつば競り合いでラフプレーがあったとしてDF秋本倫孝が一発退場となり、同時にPKをFW巻誠一郎に決められリードを広げられた。これが今季初得点だった巻を先頭に熊本はその後も前線からのプレッシャーを緩めない。そのまま押し切って今季2度目の2試合連続無失点を達成した。
富山は終了間際に前がシュートまで持ち込んだがゴール上に外れて無得点。多くの選手が天皇杯を挟んだ3連戦の疲れを感じさせないプレーをみせたが報われなかった。9月にはホームゲームが4試合ある。立て直して意地をみせたい。

以上

2014.08.25 Reported by 赤壁逸朗
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